福永先生のブログdeFXセミナー!第11回

前回までに、ユーロ圏の通貨統合の経緯とその効果を勉強しました。
今回は、なぜユーロが強くなったのか教えていただきます。
どうやら、金利動向がポイントのようです・・・!

みなさん、こんにちは。お元気ですか?
また、このブログを読む毎にレベルアップしていますか?

今回は、ユーロ圏の金利動向を見ながら、通貨と金利の関係を見ていきたいと思います。

だんだんニュースを聞いたりチャートを見たりしながら、自分なりにレート変動の予測ができるようになってきました!

先ずは、ユーロ導入についての話の続きからです。

ユーロは、共通の経済圏を作ったり、通貨の交換比率などを決めたりして、ヨーロッパ各国が協力し合って導入された通貨であることをお話ししましたが、ユーロ導入後にユーロ圏の経済動向を把握し、各国共通の金融政策を行うために作られたものが、もう一つあります。

それが、欧州中央銀行(European Central Bank : 略してECB)です。


欧州中央銀行は、1998年6月1日に設立され、本部はドイツのフランクフルトにあります。
また、ECBの最高意思決定機関はECB(政策)理事会と言われるものです。
皆さんの中にも、FXに興味を持ってから、ニュースなどでこのECB理事会という言葉を聞いている人がいるかも知れませんね。

ECB理事会の参加者は、ECBの総裁・副総裁及び4名の理事とEU参加国の中央銀行総裁となっており、各国の中央銀行総裁が一堂に会して、各国の経済状況を報告し合いながら金融政策を決定していくのです。

国をまたぐ中央銀行が誕生したのですね!
よく、経済カレンダーなどで「ECB理事会」は目にします。

このようにして、ユーロの金融政策が取り決められていくわけですが、金融政策の決定も、一国だけの事情で決定するわけにいかないわけですから、結構大変なことのようです。

ユーロの金融政策決定機関やプロセスがわかったところで、さっそくユーロとその他の国の金利動向を見てみましょう。

グラフは、各国の政策金利の推移ですが、2000年に入ってからの各国の金利動向に注目してみてください。・・・
2000年は、日本のITバブルと呼ばれた時期に当たりますが、各国ともに2000年の金利をピークに利下げを行っており、金融政策が似通っているのがわかりますね。
ただし、各国の引き下げ幅に違いがあるようです。
下げ幅の順番は、米国が一番大きく、一番小さいのはイギリスですね。
続いて、金利を上げ始めてから上げ幅が大きい国を見てみると、今度も米国ですね。(米国は結構大胆に金利を動かしていますね。)

今度は、2007年1月以降を見てみましょう。・・・
2007年1月以降の金利動向は、各国に違いが出ているようです。
特に、2007年8月以降、米国のサブプライム問題が表面化してからは、米国、カナダ、イギリスの順に利下げを行っていますが、ユーロ圏はまだ利下げを行っておらず、金融政策の違いが顕著になってきています。

ちなみに、現在の日本の政策金利は0.75%で、2007年2月以降変動はありません。

さて、では次に実際のユーロの動きを見てみましょう。

ユーロ/円の週足チャート

為替動向と金利動向を重ねてみるとよくわかりますが、ユーロ/円の動きを見た時、2005年の7月以降、ユーロはずっと上昇基調になっているのがわかります。
金利動向と連動していて、すごくわかりやすい単純な動きですね。

さらにユーロ/ドルでも2005年11月から2008年7月まで、同様にユーロがずっと上昇基調となっていました。

ユーロ/ドルの週足チャート

こんなにわかりやすいなら、すごく利益を出せそうな感じがしますが、そう全てが上手くいくわけではありません。

2007年8月以降から直近までの動きをもう一度ご覧ください。

まずは、ユーロ/円ですが、このユーロ円はサブプライム問題が表面化した2008年7月をピークに、一旦150円近辺まで売られる展開となりました。
そして、その後150円から170円手前までのレンジで推移した後、一気に150円を割り込む展開となっています。
ECB理事会の金融政策に変更はありませんが、ユーロは円に対して弱くなっています。

続いて、もう一度ユーロ/ドルのチャートをご覧ください。
こちらも2008年7月をピークにユーロが弱含む展開となってしまっています。

これまでのところ、金利上昇で通貨が強くなるという、相関関係が成り立つことを実際に見てきましたが、この2008年7月をピークにユーロが弱くなる傾向はどうして起こってしまったのでしょうか。

考えられることは、2つあると思われます。
一つ目は、世界景気の後退懸念で、いずれECBも利下げに踏み切るだろうという読みです(これまで上昇し続けた反動とも言えます)。
二つ目は、ユーロ圏にも景気減速懸念があるにも関わらず、利下げができていないという点です。

これにも二つの考え方があると思われます。

一つは、景気がまだ上向きだという考え方です。
二つ目は、景気は減速しつつあるけれども、原燃料の価格が上昇しているために、インフレ懸念が後退せず、利下げができないでいるのではないかという考えです。
皆さんは、ユーロが弱くなる理由はどちらだと思いますか?それともほかに何か思いつきますか?

そう。皆さんの考え通り、二つ目のインフレ懸念です。
インフレと言っても、景気が良く需要が旺盛であれば良いのですが、原燃料高によるインフレが長く続くと、そのうち需要が落ち込み景気を減速させてしまいます。
新聞などの報道やECB理事会の報告内容などを新聞で読む限り、原燃料高によるインフレ懸念が後退しないために利下げできず、金利上昇傾向が続いていると考えられそうです。

また一方で、ユーロ圏はインフレ懸念後退後、いずれ利下げに入ると読んだ投資家の利益確定売りに押されて、弱くなっているという考え方も成り立ちそうですね。
やはり、どのような通貨も、永久に上昇を続けるということはないということなんでしょうか・・・。

最近は世界中で原材料価格の高騰によるインフレがニュースになっていますね。
それに、要人発言などからも、ユーロ圏の景気後退がはっきりとわかるようになってきました。

ただ、この先読みから、どの時点で売買判断を行えばよいのか迷ってしまいますね。
でも、ちゃんと手だてはありますよ。今回もテクニカル分析における特徴的な動きが出ていますから。

では次回は、再びテクニカル分析から売買判断を勉強しくことにします。お楽しみに!

景気と金利の関係が通常とは異なるところに、今後の動向のヒントが隠されているのですね!あとはテクニカルでどう判断するか・・・。福永先生、ありがとうございました!LEVEL UP!!
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