福永先生のブログdeFXセミナー!第9回

今まで様々な通貨について教えていただきましたが、今回からはユーロについて教えていただきます。
他の通貨とは違い、通貨統合により誕生したEU諸国の共通通貨であるユーロ。
一体どんな特徴があるのでしょうか?

これまでポンドや、オセアニア地域の通貨である豪ドルやNZドルを見てきましたが、皆さんの感想はいかがですか?
これまで見てきたところで、為替の動きは、みなさんの想像以上に経済指標などの発表内容や景気、金利動向によって大きな流れ(トレンド)が作られているのが理解いただけたのではないかと思います。

はい。今まで、通貨の変動は誰にも予測できない(カンか運?!)・・・なんて思っていましたが、身の回りから始まって、納得できる様々な要因があることがわかりました。

さて、そこで今回からお話したいのは、世界の主要通貨の仲間入りを果たし、ますます存在感の上がるユーロについてです。

実は、私、パリに半年間住んでいたことがあります。1991年の6月からその年の年末までです。

花の都、パリですね!うらやましい!

当時はどんなだったのでしょう?

その時は、今のようにヨーロッパの国々の通貨が統合される前でしたから、まだ各国の通貨がありました。
フランスにも、フランという通貨があって、円に換算すると1フランが22~24円くらいだった記憶があります。

また、パリに住んでいたころよりもまだ前のことですが、学生時代に卒業旅行でヨーロッパを回った時、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペインなどの各通貨を持っておく必要があったため、入国と出国の度に両替をするなんてことがありました。

さらにその都度、両替手数料を取られましたから、学生の身分としては、両替手数料もばかにならず、手数料がかからない店などを探した記憶があります。

その頃から比べると、ヨーロッパは通貨がユーロに統一され、旅行する人にとっては非常に手間要らずで楽になったと思います。 昨年もパリとスペインのバルセロナに行きましたが、出国前にユーロを用意するだけでよかったので、非常に楽でした。

なるほど。島国の日本から見ると、陸続きで隣の国に行けるだけでも楽だと思いますが、さらに通貨が違うのと共通なのでは、かなりの違いがありますね。

ところで、このユーロ導入の経緯を皆さんご存知でしょうか?

元々、ヨーロッパには各国独自の通貨があったわけですが、1960年代のドル危機(ドルが売られた)や当時のECの経済停滞などを受け、1970年代から独自の安定通貨圏を作ろうという動きが出ていたのです。
(やはり、結構以前から考えられていたんですね)

その時、ヨーロッパは、独自の安定通貨圏作りのために提案された経済通貨同盟(EMU)創設に向け、1979年欧州通貨制度(EMS)がスタート。
また、加盟国が為替相場の安定を図るため欧州為替通貨メカニズム(ERM)を導入し、現在のユーロの前身となる欧州通貨単位(ECU:1ECU=1EURO)を1979年創設。
そして、その後ついに2002年1月1日に初めて現在のユーロ紙幣が誕生したのでした。

とても長い道のりと大変な苦労があったことは、否めませんね。(詳細を知りたい方は、上記の単語からネットでも検索できますよ)

30年もかかっていたなんて、知りませんでした!
今ではユーロは当たり前の存在ですが、背景の違う様々な国の思惑の中で、通貨統合が実現したこと自体がすごいですね!

この2002年1月1日は、日本のお正月番組の中でもユーロ導入に沸く、ヨーロッパの人々の映像が流されていました。
この映像だけを見ると、ヨーロッパは簡単にユーロ導入を行ったように見えますが、このユーロを導入するまでになんと数十年もの準備期間があったのですね。

私がフランスに住んでいいた1991年当時、まさにその通貨統合に向けた最初の動きが起こっていた時期でした。
そして、この通貨統合に向けた動きの中で、通貨の統合を行うために同盟や制度を作りましたが、一番の注目ポイントだったのは、固定交換比率を決めなければならなかったことと、通貨統合までそれを維持しなければならなかったことだと思われます。

現在の固定比率が下記の表です。
また、旧通貨を無料で交換してくれる期間についても、参考までに併記しておきます。

各国の固定換算比率
なぜ、固定換算比率とその維持がポイントかといいますと、まず、各国の経済事情が異なる訳ですから、各国の事情を勘案したうえで、交換比率を考えなければなりません。
また、この比率を決めた後、新通貨導入までの間、実際の取引が行われている中で、その固定換算比率を維持していかなければならないわけです。

ただ、実際には、この比率を維持しながら実際の取引を続けていくというのは、至難の技のように思われます。

なぜなら、各国の経済情勢が異なれば、それを反映して通貨が動くからです。
また、その比率から外れていく動きを阻止しようと、当事国の政府は為替の介入を行うことになりますが、この為替介入が取引を行う人たちにとって、利益を生むところとなったのです。

1992年、アメリカの投資家ジョージ・ソロスが、イギリス政府のこの為替介入に対抗してイギリスポンドを売り、莫大な利益(噂では15億ドルとか・・・)を上げたというのは大変有名な話です。
当時は現在のような為替証拠金取引はできませんでしたから、ジョージ・ソロスのようなことはできませんし、通貨統合を行おうとしている国々からすれば、迷惑な話ですが、これからもし、ヨーロッパの通貨統合のようなことが起これば、皆さんにも大きな利益がもたらされるチャンスがあると言えますね。

話を元に戻しますが・・・。このようにユーロは、様々な問題を克服しながら、経済圏や経済政策、異なった通貨を一つにするという、偉業を成し遂げて導入された通貨なわけです。
こうして見ると、新しい通貨ではありますが、何か重みを感じますね。


では、最後に今のユーロの動きを見てみましょう。

EUR/JPY

2002年1月1日の新紙幣発行以降、価格が大きく上昇しているのがわかりますね。

では、なぜこのように通貨が強くなっていったのか、次回は景気動向などの視点から見ていきたいと思います。お楽しみに!

ユーロ誕生までには長い道のりと苦労があったのですね。新しく誕生した通貨が短期間に強くなっていった理由が気になります!福永先生、ありがとうございました!LEVEL UP!!
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