FXレポート

日米貿易交渉 トランプ大統領の発言や関連ヘッドラインに注意

-前営業日サマリー-
 ドル円は143.19円でオープン。東京市場では、序盤にトランプ大統領が重要鉱物を巡る調査を開始する行政処置に署名との報道が伝わると、今後の関税政策への懸念からリスク回避の売りの流れとなり、142.10円付近まで下押ししました。ロンドン市場では、東京市場の流れを受けて142.04円付近まで下押ししましたが、中国はトランプ大統領が敬意を示し担当者を指名するのであれば交渉に応じる用意があるとの報道が伝わると米中貿易戦争激化への警戒緩和から142.96円付近まで反発上昇、その後は概ね142円台中盤から後半にかけての値動きとなりました。NY市場では、パウエルFRB議長の「関税の経済的影響は予想よりも大きい可能性が高い」などの発言を受けて一時141.64円までリスク回避の円買いドル売りが進んだ後、141.98円まで戻して取引を終えました。

-日米貿易交渉 トランプ大統領の発言や関連ヘッドラインに注意-
 本日のイベントは、シュミッドカンザスシティ連銀総裁発言、豪失業率、中川日銀審議委員発言、トルコ政策金利、欧政策金利、米新規失業保険申請件数、米住宅着工件数、米フィラデルフィア連銀景況指数、ラガルドECB総裁会見、バーFRB理事発言など、複数の経済指標や各国中央銀行関係者の発言、日米貿易交渉が予定されています。
 昨日も、複数の関税絡みの報道やトランプ大統領の「日本との協議、自分が出席する」とのSNSでの発信が伝わってきました。そして本日(米国時間16日)日米貿易交渉が始まる予定となっており、米側はベッセント財務長官とグリア通商代表部代表、日本側は赤澤経済再生担当相が交渉役となる予定です。米側は為替について議論したい意向を既に明確にしていますが、赤澤再生相は為替の話題が米側から出れば議論に応じる考えを示す一方で、為替については加藤財務相が協議するとも発言しています。加藤財務相が来週国際通貨基金(IMF会合)への出席を調整しており、その場でのベッセント財務長官との会談を試みる意向との報道が伝わってきておりますが、トランプ大統領が今回の貿易交渉に参加する意向を示すなか、米側が為替についてより具体的な対応を日本側に求めてくる可能性も想定されることから、赤澤再生相の対応力・交渉力に注目したいです。協議後のトランプ大統領のSNSでの発信や円安への懸念を共有といった関連ヘッドラインが出てくるとドル円の動意となることが考えられることから、それらの情報には注意しつつ、本日も取引に臨みたいです。

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