世界貿易戦争 不況の始まりか
-前営業日サマリー-
ドル円は、149.13円でオープン。東京市場では日本時間早朝に発表されたトランプ政権による相互関税を受けて、リスク回避の円買いや米景気後退懸念を背景としたドル売りが優勢となり、147円台前半まで下押しました。ロンドン市場でもその流れは続き、もう一段の下押し。145円台中盤まで軟化しました。NY時間に入ると、米長期金利が低下幅を縮小させたことを背景に買い戻しの動きが強まり、146.04円まで回復して取引を終えました。
-世界貿易戦争 不況の始まりか-
本日のイベントは、加雇用統計、米雇用統計、米パウエルFRB議長発言が予定されています。
トランプ政権による相互関税の発表を受けて、3日の金融市場は大きな混乱をみせました。株式市場では世界的に株安が進み、為替市場でもリスク回避で円買いが急速に進みました。相互関税をめぐって、同盟関係を築いてきた欧州主要国をはじめ、批判・反発が強まっており、各国で報復関税などの対抗措置が検討されています。過去の米中貿易戦争から世界貿易戦争へ、米国主導で不況のリスクが高まっています。
そんな中で、本日は米雇用統計が予定されています。雇用環境から米景気を占えるイベントのため、結果の強弱を丁寧に確認しながら、相場の方向感を探っていきたいです。