FXレポート

米PPI予想超えでドル底堅く 本邦GDP回復と米小売堅調見通し

-前営業日サマリー-
 ドル円は147.36円でオープン。東京市場では、前夜のベッセント氏による「日銀は利上げ」の発言を受けた円買いの流れを引き継ぎ、ドル円は146.24円付近まで下落しました。ロンドン市場では、サンフランシスコ連銀総裁の「来月の大幅な利下げは適切とは考えていない」「0.50%の利下げは不必要な緊急性のシグナルを送ることになる」といった発言が伝わると、ややドル買い戻しの流れとなり、ドル円は146.50円付近まで上昇しました。NY市場では、ドル円は米長期金利が高止まりしていることもあり堅調地合いを維持。3時過ぎには一時148円目前まで上値を広げ、147.75円で取引を終えました。


-米PPI予想超えでドル底堅く 本邦GDP回復と米小売堅調見通し-
 本日のイベントは、本邦第2四半期GDP【速報値】、米小売売上高、米ミシガン大学消費者信頼感指数【速報値】などが予定されています。
 昨日発表された7月米)生産者物価指数(PPI)は、総合:前月同月比+3.3%/コア:前年同月比+3.7%と市場予想(+2.5%・+2.9%)を大幅に上回り、サービス・財価格の上昇が確認されました。特に、これまで企業が吸収していた関税コストが消費者価格に転嫁される「関税インフレ」の影響が顕在化しつつあり、物価上昇圧力の持続性が意識されています。この結果、米金利の高止まり観測が強まり、ドル円で底堅く推移しました。
 本日発表の本邦4-6月期GDP速報値は、前期比+0.1%(年率+0.4%)程度と予想され、1-3月期のマイナス成長から小幅な回復を見込む動きです。個人消費は高インフレ下でも微増を維持し、設備投資や純輸出もプラス寄与の見込みとなります。景気後退入り回避が確認されれば、日銀の年内追加利上げ観測が再燃し、円相場の下支え要因となりそうです。
 また、米7月小売売上高は、6月の+0.6%に続き堅調な伸びが予想されます。自動車部門は関税前の駆け込み需要で増加傾向にあります。ただし、一部は価格上昇による名目値押し上げの可能性があり、実質的な消費の強さは慎重に見極める必要があります。
 昨日ドル円が大幅上昇したことを受け、本日も指標結果によっては大きく動くことを考慮しながら取引に臨みたいです。

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