関税に振り回される為替相場
-前営業日サマリー-
ドル円は154.32円でオープン。東京市場ではドル売り・円売りの相場展開。トランプ大統領がロシアのプーチン大統領と電話会談にてウクライナ戦争の終結に向けた交渉を開始することで合意したことを受けて地政学リスクが後退するとの見方が強まりました。ロンドン市場ではダウンサイドへさらに動きが加速。米長期金利の低下も相場の重しとなり、ドル円は153円台中盤まで下押しました。NY市場ではトランプ大統領の関税に関する発言から相場に動意がうまれ、ドル円は152.78円まで下落。そのまま取引を終えました。
-関税に振り回される為替相場-
本日のイベントは、米小売売上高、米鉱工業生産が予定されています。
トランプ大統領は昨日、外国が米国製品にかけている関税と同水準まで米国の税率を引き上げる相互関税の導入を指示する覚書に署名。米国より高い関税をかけているドイツや、非関税障壁がある日本のような国を対象としています。実際ホワイトハウスの高官は日本についても名指しで構造的な障壁が高いと発言しており、米国の検証対象になることを示唆しました。足元のドル円はトランプ大統領の関税に関する発言で上下動を繰り返しており、今後もこの流れは続くことが想定されます。方向感が見通しづらく、難しい相場が続きますが、引き続きヘッドラインへの警戒を怠らずに取引に臨んでいく必要がありそうです。また、そんな中で本日は米小売売上高が予定されています。重要イベントの一つでもあるのでこの点についても注目しておきたいです。