田村日銀審議委員発言・ウォラーFRB理事発言に注目
-前営業日サマリー-
ドル円は154.35円でオープン。東京市場では、12月の本邦毎月勤労統計や実質賃金の予想より強い結果を受けて日銀の追加利上げが意識されると円買いの流れとなり、153円台前半まで下押ししましたロンドン市場では、米ADP雇用統計や米ISM非製造業景況指数が後に控えていることもあり、概ね152円台後半での値動きとなりました。NY市場では、米ISM非製造業景況指数の結果が予想を下振れたことを受けて152.28円付近まで下落、その後は152円台前半での値動きとなり152.60円で取引を終えました。
-田村日銀審議委員発言・ウォラーFRB理事発言に注目-
本日のイベントは、ジェファーソンFRB副議長発言、田村日銀審議委員発言、英建設業PMI、BOE政策金利、ベイリーBOE総裁会見、米新規失業保険申請件数、ウォラーFRB理事発言が予定されています。
本日東京時間には田村日銀審議委員の発言が予定されており、日銀内で最もタカ派と目されることもある田村委員が追加利上げに対してどのような姿勢を示すのかについて確認しておきたいです。OIS市場では10月会合での日銀追加利上げを織り込んでいますが、最タカ派の田村委員がむしろ追加利上げに慎重な姿勢を示した場合には追加利上げ期待が遠退くことで円売りの動機になることも想定はしておきたいです。
また、昨日に続きFOMCメンバーの発言が複数予定されていますが、なかでも日本時間深夜に予定されているウォラーFRB理事の発言も確認しておきたいです。先月中旬にウォラー理事が年内3~4回の利下げ可能性や3月会合での利下げ可能性を示唆するなどのハト派発言を行ったことで、ドル円は156円台前半から一時155.10円付近まで下落しました。ドル円の反応の背景としては、FOMC前のブラックアウト期間突入を控えていたことや、ウォラー理事が次期FRB議長候補と目されていること、以前にもハト派のスタンスをとった後にタカ派の発言を行った経緯からも、どの立ち位置をとるかが注目されていたなかで、発言がハト派に転じたと受けとめられたことなどがあります。今晩のウォラー理事の発言でスタンスに変化があるのか、先月の発言に比してタカ派と受け止められる発言があった場合にはドル買いの動機となることも想定しておきたいです。
他にもBOEの声明やベイリーBOE総裁の発言なども予定されており、本日は各国中央銀行の要人発言や関連ヘッドラインに注意しつつ、取引に臨みたいです。