英GDPに注目
-前営業日サマリー-
ドル円は152.44円でオープン。東京市場では、昨日上昇したドル円の利益確定売りなどから152円を割り込む場面も見られましたが、時間外の米10年債利回りが4.28%台に上昇しドルの下支えとなると152円中盤まで回復しました。ロンドン市場では、スイス政策金利で市場予想0.25ポイント利下げに対し、0.50ポイントの利下げが決定されスイスフランが全面安に。スイスフラン円は173円から急落し、一時171円を割り込む場面もありました。尚、欧州中央銀行(ECB)政策金利は予想通り0.25ポイント引き下げられ、主要金利を3.15%としました。NY市場では、米生産者物価指数(PPI)は概ね良好な結果となるも、米新規失業保険申請件数が予想を下振れた影響が大きく米ドルが売られる展開に。ドル円は一時的に151.80円付近まで下落しましたが、その後は堅調に推移。最終的に152.68円で取引を終えました。
-英GDPに注目-
本日のイベントは、本邦第4四半期日銀短観、英国内総生産(GDP)が予定されています。
直近の英GDPは、前年比成長率が11月に1.0%と予想を上回る結果を示しましたが、前月比では9月が-0.1%、10月が0.1%と低調な伸びに留まり、英国経済の成長ペースが鈍化していることが示されています。物価動向と家計の消費行動に注目すると、消費者物価指数(CPI)は11月に前年比2.3%と上昇し、家計の購買力を圧迫する一方、GfK消費者信頼感調査は-18.0と前月の-21.0から改善が見られました。このように、物価上昇による圧迫と信頼感の回復という相反する要因がGDP成長にどのように影響するか注目されています。製造業の低迷や高金利環境が経済の下振れリスクを高めていますが、消費者信頼感の改善や住宅市場の一部回復がGDPを下支えする可能性もあります。英国経済は成長とリスクの間で微妙な均衡を保っている状況です。GDPデータの発表は、英国経済の現状を把握し、政策の方向性を左右する重要な指標です。英中銀の次回会合の動向まで視野に入れつつ本日も取引に臨みたいです。