FXレポート

米PPIに注目

-前営業日サマリー-
 ドル円は151.92円でオープン。
東京市場では、夜に米CPIの発表を控えるなか、151.41円まで下落する場面はあるも、概ね151円台後半での推移となりました。ロンドン市場では来週の日銀会合に関する観測報道が伝わると追加利上げの示唆と受け止められて151.06円付近までドル売り円買いが進みましたが、その後すぐに12月会合は政策維持可能性が高まったとの見方が報じられたことより一転して円売りが強まり、152.79円までドル高円安が進行しました。NY市場では、米CPIが市場の予想通りとなり12月FOMCでの利下げ確率が更に高まると、一時152.81円まで上昇するも、すぐに失速して151.92円付近まで下押した後は152.47円まで戻して取引を終えました。

-米PPIに注目-
 本日のイベントは、豪失業率、スイスSNB政策金利、シュレーゲルSNB総裁発言、欧ECB政策金利、米新規失業保険申請件数、米PPI、ラガルドECB総裁会見が予定されています。 
 来週にFOMCを控えて、昨日は米CPIが発表されました。前月比は総合・コア共に予想と一致する+0.3%、前年比も総合+2.7%・コア3.3%と揃って予想と一致して、引き続き堅調な伸びを示す結果となりました。これらCPIの結果を経て、市場の12月会合での利下げ予想は9割超まで上昇しています。(CME:FedWatch)
 そして昨日のCPIに続いて本日は米PPIが発表されます。CPIが予想通りの結果だったことからもPPIにはより注目したいです。前月比で総合+0.3%・コア+0.2%、前年比で総合+2.6%・コア+3.3%と予想されています。これらの予想を大きく上振れるかと併せて、内訳も確認しておきたいです。特にFRBが金融政策判断材料とする個人消費支出(PCEデフレーター)の構成項目で前回大きな伸びを示したポートフォリオ管理費や航空運賃などは気にしておきたいです。仮に総合やコアが予想を大きく上回る結果となった場合や、PCEデフレーターの構成項目が引き続き大きな伸びを示すなどインフレ再加速が確認された場合には利下げ見通しが後退し、ドルの買い戻しの動機が生じることも考慮しておきたいです。また、PPIの結果が予想を大きく上振れてもなお、市場の利下げ織り込みが高水準で高止まりしていた場合には、FOMC参加者が金融政策に関する発言を自粛するブラックアウト期間ということもあり、12月会合での政策維持の地ならしのためにWSJニック記者の記事が出てくるかもしれません。このような可能性も頭の片隅におきつつ、本日も取引に臨みたいです。

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