米雇用統計に注目
-前営業日サマリー-
ドル円は150.52円でオープン。東京市場では、「ハト派」で知られる中村日銀委員が広島県金融経済懇談会で政策判断について「データを見ながら判断する」と述べ、追加利上げの現実味が増したと受け止められ、円買い・ドル売りに傾き一時は149.78円付近まで下値を広げました。ロンドン市場では、米新規失業保険申請件数が予想21.5万件に対し22.4万件と上回り、150.19円付近まで下げましたが、米10年債利回りが4.22%台まで上昇すると150.70円前後まで反発しました。NY市場では、再び円高地合いとなり、150.07円で取引を終えました。
-米雇用統計に注目-
本日のイベントは、加失業率、米雇用統計、ボウマンFRB理事発言、ミシガン大学消費者信頼感指数、ハマック:クリーブランド連銀総裁発言、デイリー:サンフランシスコ連銀総裁発言が予定されており、特に米雇用統計に注目が集まります。
予想値について確認すると、非農業部門雇用者数(NFP)は20.0万人(前回:1.2万人)、失業率は4.2%(前回:4.1%)、平均時給[前年同月比]は+0.3%(前回:+0.4%)となっており、非農業部門雇用者数の前回値とのギャップが大きくなっています。前回の米雇用統計ではハリケーンや米航空大手のボーイングのストライキにより大きく減少していましたが、ストライキは10月末に終わり労働者が戻ってくることで今回は回復が期待できそうです。予想に反して弱い結果となればFRBによる利下げ期待も高まることが考えられます。一方で市場予想を上回る場合は相場へのインパクトも大きくなるかもしれません。同指数の内容は今後のFRBによる政策見通しを見極める上でも重要です。結果を注視して取引に臨みたいです。