インフレ懸念 本日は米CPI発表
-前営業日サマリー-
ドル円は153.68円でオープン。東京市場ではトランプ次期大統領が国務長官に対中強硬派の筆頭格として知られルデオ上院議員を指名するとの見通しが示されて、一気にリスク警戒の動きが広がりました。ドル人民元で大きく元安が進むと同時にドル円は円買いが優勢となりました。ロンドン市場では米長期金利が上昇に転じたことからドル買いの動きが広がり、ドル円は再び154円台に乗せる展開となりました。NY市場でもロンドン時間の流れを引き継いでドル買いが先行したものの、勢いは続かずに154.64円で取引を終えました。
-インフレ懸念 本日は米CPI発表-
本日のイベントは、米リッチモンド連銀総裁発言、米消費者物価指数が予定されており、とりわけ米消費者物価指数の結果は今後のFRBの政策見通しにも影響を与えるため注目しておきたいです。
大統領選挙とFOMCと米国の2大イベントを通過したのもつかの間、本日は米消費者物価指数の発表が控えます。予想値は+2.6%(前回値:+2.4%)[前年同月比]、コア指数は+3.3%(前回値:+3.3%)とコア指数は変化ないものの、通常指数のほうで前回値を上振れする予想となっています。足元の為替相場ではトランプトレードによるドル高とFRBによる連続利下げによるドル安と相場の方向感が定まっておらず、先行きが見通しづらくなっています。そんな中で本日発表される同指標の内容がどちらの方向に相場を後押しするのか、方向感を見極める上でも重要であると言えます。仮に結果が想定を上振れするものとなった場合、トランプ政権が発足する前から、インフレの粘着性を示すこととなり、トランプ政策による来年以降のインフレ加速に市場の警戒感がより一層高まることとなります。その場合にはドル高の動きも加速して再び160円に向けた展開となるかもしれません。