ドル円年初来安値更新、揺れる利下げ幅予想で迎えるFOMC
-前営業日サマリー-
ドル円は、141.81円でオープン。東京市場では、前NY連銀総裁が9月FOMCにおける50bp利下げの可能性に言及などのヘッドラインが伝わる中で、通して円高・ドル安の展開となり、140.65円まで年初来安値を割り込む動きをみせました。ロンドン市場でも概ね流れ継続、140.30円台まで押し込まれた後141円台まで浮上も早々に失速、米金利に連れて軟調な推移に留まりました。NY市場では、序盤に140.28円まで安値を更新、その後は米ミシガン大消費者信頼感指数の予想上振れなども支えに下げ渋りました。引けにかけては持ち直すも引き続き上値は重たく、140.90円で取引を終えました。
-ドル円年初来安値更新、揺れる利下げ幅予想で迎えるFOMC-
本日のイベントは、米NY連銀製造業景況指数が予定されており、日本や中国が祝日休場となります。
いよいよ今週は9月FOMCを迎えます。米FRBによる利下げ開始のアナウンスが迫る中、市場では焦点の「利下げ幅」を巡り波乱の様相です。足元では先週からFRBボードメンバーが発言を控えるブラックアウト期間に突入し、9月FOMCにおける利下げ幅予想は米CPIなどのイベント消化を経て「25bp利下げ」へ傾きつつありました。しかし、ここにきて前述の前NY連銀総裁や「FRBウォッチャー」として知られる米WSJのニック氏から「50bp利下げ」を匂わす内容が出てきていることで、「25bp or 50bp」の利下げ幅を巡り絶賛思惑が交差している状況です。
足元の為替相場は、初回50bp大幅利下げの観測を背景にドル円はついに年初来安値を更新、節目140円割れも射程に捉える中、市場の揺れる予想と織り込み不十分で迎える今回のFOMCは、これまで以上に波乱・ボラティリティ急騰の可能性を含んでいるかもしれません。直前までヘッドラインや市場の温度感を注視していきたいほか、その後の週末には日銀金融政策決定会合も控えており、目先ドル円の方向感を占う重要ウィークとみて準備と戦略を練っていきたいです。