米小売売上高に注目
-前営業日サマリー-
ドル円は146.81円でオープン。東京市場では、序盤は株高・円安の流れとなるも、「岸田首相が次期総裁選に出馬せず」との報道が伝わる中で、一転株安・円高に振れ146.07円まで下落、その後147円まで戻る振幅のある値動きとなりました。また、RBNZ政策金利は予想拮抗もやや据え置き優勢で迎え、サプライズ利下げの結果を受けてNZドル売りが急加速しました。ロンドン市場では、欧州通貨買いが優勢、後に米CPIを控えた様子見ムードもあり、ドル円は147円ミドルまで一時浮上も147円ラインまで押し戻され方向感は限定的でした。NY市場では、序盤に米CPIが発表、総合・前年比は下振れの結果ながら、全般予想に沿った内容となったこともあり、ドル円は直後1円幅で不安定に上下しました。その後は円高で下押しも、円安へと流れが変わり再度浮上、147.28円で取引を終えました。
-米小売売上高に注目-
本日のイベントは、日第2四半期GDP(速報値)、豪雇用統計、中小売売上高、英第2四半期GDP(速報値)、ノルウェー中銀政策金利、米小売売上高/新規失業保険申請件数/NY連銀製造業景気指数/フィラデルフィア連銀景況指数が予定されています。
昨日は岸田首相が9月の自民党総裁選への不出馬を表明しました。総裁選挙は来月9月20日~29日までの期間で議員投票が実施され、正式な日程は今月20日に決定する見込みとなっています。既にメディア等では複数の候補者の名前が挙げられていますが、「日本の新たなリーダー選び」が今後マーケットの材料となる可能性もあり、目先ヘッドラインに注目していきたいです。
そして本日は、日本のGDPを皮切りに各国で景気関連指標の発表が控える材料十分な1日、とりわけ米小売売上高に注目が集まります。足元では米国経済・景気の先行きやリセッション懸念がホットなテーマになる中で、その土台で大きな影響力を持つ米個人消費の動向を見極める必要があり、データの重要度は高まっているとみておきたいです。現時点の市場コンセンサスは、小売売上高・前月比は前回から伸び加速、除自動車・前月比は鈍化が見込まれています。仮に想定よりも弱い数値となれば、米景気後退・FRBの利下げ期待の見通しが強まり、ドル売り圧力が広がる展開も想定しておきたいです。