FXレポート

本日からの米インフレ指標に注目

-前営業日サマリー-
 週明けのドル円は146.74円でオープン。東京市場では、本邦休場で特段材料はないものの146円後半でしっかり、午後には円安を支えに147円台前半まで浮上しました。ロンドン市場でも円安の流れが継続、147円台後半まで底堅く推移しました。NY市場では、序盤に円売りが加速し一時148.22円まで日通し高値を更新するも、「イランが24時間以内にイスラエルを攻撃する可能性」との一部報道も伝わる中で、一転円高の流れにシフトしました。その後は米金利低下も重しになり147円割れ目前まで一時押し戻され、ドル円は147.19円で取引を終えました。

-本日からの米インフレ指標に注目-
 本日のイベントは、日国内企業物価指数、豪四半期賃金指数、英雇用統計、独欧ZEW景況感調査、米生産者物価指数(PPI)/ボスティック・アトランタ連銀総裁発言が予定されています。
 先週は日銀の利上げ観測や、米景気後退懸念などを背景に金融マーケット全般で歴史的な大相場となりました。7月の日銀金融政策決定会合において、植田総裁からは「経済・物価見通しに沿って動けば、引き続き利上げしていく」などのタカ派な内容が目立ち、大きなインパクトを与えました。ただ、その後の内田副総裁の発言機会では、「不安定な金融市場の状況下での利上げはない」と植田総裁とは対照的なスタンスが示されたほか、桜井元日銀審議委員はインタビューにて、「金融市場の不安定化を踏まえると年内の再利上げは難しい」との見解を示すなど、当局の"火消し"的な動きが散見されています。キーワードを拾うと「金融市場の動向次第」ではあるものの、市場における前のめりな日銀の利上げ観測と、それに伴う円相場の急激なボラティリティは一旦落ち着いてくるかもしれません。
 そうなると、目先ドル円のメイン材料・方向感は米指標がカギ、本日のPPIと明日のCPI、米インフレデータに注目が集まります。また次回9月FOMCまでは今週含め2度の米CPI発表が控えますが、今月ジャクソンホール会議におけるパウエルFRB議長のスタンスに影響を与える重要局面であり、織込み変化が活発な米利下げ見通しを背景に、ここからドル主導での活発な値動きも想定しておきたいです。このほか、イラン・イスラエル関連のニュースも引き続き伝わっています。ヘッドラインを気にしつつ、地政学リスクおよび局所的なリスクオフ相場にも備えて取引に臨みたいです。

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