材料難な1日、突発的な材料に注意
-前営業日サマリー-
ドル円は、144.18円でオープン。東京市場では、毎月勤労統計調査により名目賃金の増加率が4.5%と物価の伸びを上回ったことが確認されましたが、円安優勢の地合いに。ロンドン市場では、日経平均先物が反落したことなどが意識され、円高に転じる展開となりました。NY市場も方向性を欠く値動きとなり、1日を通して144円から146円台前半の間をレンジで推移する形となり、144.44円で取引を終えました。
-材料難な1日、突発的な材料に注意-
本日は注目度の高い経済指標の発表はありませんが、午後に内田日銀副総裁の発言が予定されています。タカ派と受け取られるような発言が見られれば、円高方向に動意が生まれる展開には注意が必要です。
足元のドル円は144円台後半まで回復していますが、日足ベースでRSIが依然売られすぎ水準である20を下回っており、25日移動平均線との乖離率も-10%以上乖離していることから、上昇余地を残している公算が大きいと言えるでしょう。また、世界的な株価の急落から一夜明け米国株式は下げ幅を縮小しており、過度に悲観的な見通しが幾分後退したことにより、リスクオフに伴うドル円のダウンサイドリスクも限定的と考えられます。材料難な相場であるため、突発的な材料や小さな材料に過剰に反応するような展開にも注意しながら取引に臨みたいです。