ミシガン大消費者信頼感指数・1年期待インフレ率に注目
-前営業日サマリー-
ドル円は161.61円でオープン。東京市場では、前日の上昇の反動もあり一時161.46円付近まで下押ししましたが、その後は徐々に161.76円付近まで上昇しました。ロンドン市場では、米CPIが予想を下回り、157.41円まで下値を広げました。為替介入との一部報道も伝わっており、神田財務官からは「介入の有無についてコメントする立場ではない」「ファンダメンタルズに沿った合理的な動きとは言えない」などの見解が示されています。NY市場では、157.4円付近までの急落後に反発して159.0円手前まで下値を切り上げましたが、その後は概ね158円半ばでの値動きとなり、158.87円で取引を終えました。
-ミシガン大消費者信頼感指数・1年期待インフレ率に注目-
本日のイベントは、中貿易収支、米生産者物価指数(PPI)、米ミシガン大消費者信頼感指数、複数の米大手金融機関の決算が予定されています。
昨日の米CPIは、総合・コア共に予想値と前回値を下回ったことで、インフレの鈍化を示し利下げ観測が強まる結果となりました。市場の9月利下げ予想も、CPI発表前の約7割から、現時点で8割半ばにまで上昇しています。CPI発表直後に、161.6円前後から160.6円まで下押しして、間を置いて158.4円付近まで急落、更に少し間を置いた後に157.4円付近まで下落しました。政府関係者の話しとして政府・日銀が円買い介入を行ったとの一部報道も伝わってきており、神田財務官からも「ファンダメンタルズに沿った合理的な動きとは言えない」「投機が支配しているマーケットになっていると言われている」といった発言が伝わってきてはいますが、今回の米CPI発表後のドル急落が部分的にでも本邦当局の為替介入によるものであったか否かは、今月末に財務省から公表される外国為替平衡操作の実施状況を確認することになります。
そして、本日は米ミシガン大消費者信頼感指数と1年期待インフレ率に注目したいです。前者の予想は68.2(前回68.2)となっており、後者の予想は+2.9%(前回+3.0%)となっています。仮に本日の消費者信頼感指数で予想より強い結果が示され、1年期待インフレ率が予想を上振れた場合には、昨日に利下げ観測が急速に強まった反動で、ドルの買戻しについて一定の動意が生じるシナリオも想定しながら、本日も取引に臨みたいです。