FXレポート

米CPIコア指数に注目

-前営業日サマリー-
 ドル円は161.29円でオープン。東京市場では、序盤に円売りが先行して主要クロス円は上昇したものの、午後には一服して161.50円を挟んでの値動きとなりました。ロンドン市場では、明日の米CPI、本日のパウエル議長の議会証言や米10年債入札を控えて161円半ばでの限られた値動きとなりました。NY市場では、序盤にパウエル議長の議会証言がありましたが相場への影響は限定的でした。その後は米長期金利の動きに連れて一時日通し高値となる161.80円まで上昇、その後も161.75円付近の高値での推移となり161.68円で取引を終えました。

-米CPIコア指数に注目-
 本日のイベントは、米クックFRB理事発言、英GDP、米新規失業保険申請件数、米CPI、米ボスティック:アトランタ連銀総裁発言、米30年債入札が予定されています。
 今月ここまでのドル円は、高値:161.95円と安値:160.25円の2円弱の値幅での推移となっています。その間、7/1の米ISM製造業は3か月連続の低下となり、7/3の米ISM非製造業では予想の52.5に対して結果は48.8と50割れの大幅悪化となり、7/5の雇用統計では前月に堅調さが示された雇用者数増について、大幅に下方修正されました。また、7/2のECBフォーラムにおけるパウエル議長の「ディスインフレの軌道に戻りつつある」等のハト派発言から市場の9月利下げ観測が強まるなど、ドル売りを誘う局面は何度かありましたが、ドル円は底堅く推移して現在も161円台後半の高値で推移しています。
 そして、本日の注目指標は米消費者物価指数(CPI)となっています。予想は総合指数+0.1%(前月比)+3.1%(前年比)、コア指数+0.2%(前月比)+3.4%(前年比)となっており、なかでもFRBが金融政策を決定する上で総合指数より重視しているともいわれているコア指数の前月比に注目です。今回結果が前回結果及び予想値である+0.2%を大きく下回ってインフレの鈍化を強く明示する結果となれば、現在市場の約7割が織り込んでいる9月利下げの期待が上昇してドル売りを誘うこととなり、160円台のロングポジションを巻き込んで一時的に今月安値の160.25円を割り込むことも想定しておきたいです。また、逆に予想を上回りインフレ再加速が示唆された場合にはドルの底堅さが再確認されることとなり、ドル円は当面レンジの展開が続くことも想定しておきたいです。米CPIの結果がドル円の目先の方向感を決めるターニングポイントとなる可能性を考慮しつつ、本日も取引に臨みたいです。

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