日銀政策と米経済指標が織り成す為替介入のシナリオ
-前営業日サマリ-
ドル円は155.20円でオープン。東京市場では林官房長官や、鈴木財務相等から円安をけん制する発言がありましたが円安けん制効果は限定的、一時155.74円まで高値を更新しました。ロンドン市場では、トルコが政策金利を50%に据え置き、これまでタカ派姿勢が示されていた反動でややリラが売られました。NY市場では、米PCEコアデフレータが市場予想を上振れしたことで一時ドル高へ、日銀金融政策決定会合の観測報道も重なったことでドル円は乱高下したのち、155.62円で取引を終えました。
-日銀政策と米経済指標が織り成す為替介入のシナリオ-
本日は東京都区部消費者物価指数、BOJ政策金利&声明発表、植田日銀総裁の記者会見、ジョーダンSNB総裁の発言、米PCEデフレーターが予定されています。
ドル円が34年ぶりの高値を更新し、為替介入への警戒感が日々高まっています。2022年に実施された計3回の本邦為替介入を振り返ると、1回目の介入は日銀の政策金利決定会合の日の夕方に実施、その1か月後の2022年10月に2・3回目の介入が実施されています。
そして本日は日銀の金融政策決定会合です。マイナス金利解除、YCC撤廃などの政策変更を行った次の会合ということで、今回は「利上げ見送り」予想が大勢です。ただ、複数の観測報道であるようなタカ派なメッセージ/政策修正が示されたとして、為替相場が円安で反応したならば、2022年9月(1回目)の介入時と似た状況になるかもしれません。
本日は、日銀会合、為替介入、また米PCEデフレーター物価指数など、注意すべき材料が多い日ですので、注意を払いながらトレードに臨みたいと思います。