米CPI年次改定 相場へのインパクト警戒か
-前営業日サマリー-
ドル円は148.09円でオープン。東京市場では内田日銀副総裁が午前に金融経済懇親会の挨拶にて「マイナス金利を解除しても利上げをしてくようなパスは考えにくく、緩和的な金融環境を維持していく」といった発言をしたことで円売りが優勢となり148円中盤までドル円は上値を伸ばしました。ロンドン市場でも流れは変わらず、149円の節目を突破して年初来高値を更新しながら149.30円台まで上昇。NY市場では、上昇の流れは一服。高値圏での小幅な値動きが続いたのち149.31円で取引を終えました。
-米CPI年次改定 相場へのインパクト警戒か-
本日のイベントは、豪ブロックRBA総裁発言、加失業率、米CPI年次改定が控えており、中国は春節のため休場となります。
米労働省労働統計局は9日、米CPI季節調整要因の年次改定を発表する予定で、その結果がひそかに注目を集めています。改定によるCPIの変動は小幅になるのが典型的で従来は相場に与える影響も少ないことから関心は低いものでした。ただ、昨年は一転して大幅な改定。食料とエネルギーを除くコア指数(当初年率換算ベース)は当初3.1%だったのが年次改定の結果4.3%へと大幅な上方修正、インフレ・金利見通しの修正を余儀なくされています。先月1/16のウォラーFRB理事の講演でも昨年の年次改定に関して「インフレ率の進展を消し去られた経緯がある」と指摘。FRBが利下げへ舵をとるためにはさらなる証拠が必要となることから、今回の改定データでも劇的な変化を確認した際は市場の見通し修正とともに相場へのインパクトも大きくなりそうです。従来注目の薄かったイベントですが今回の発表は緊張感をもって結果を見守る必要がありそうです。