2023年の取引最終日
-前営業日サマリー-
ドル円は141.64円でオープン。東京市場では、前日ニューヨーク市場で加速したドル売りの流れが継続、仲値にかけては一時上昇も、141円序盤まで下落しました。ロンドン市場では、米金利の低下は一服するも全般円買い優勢で方向感は変わらず、141円台を割り込みました。およそ5か月ぶりの安値圏に沈みました。NY市場では、序盤に円高・ドル安が加速し140.25円まで日通し安値を更新、しかしロンドンフィックスにかけては一転急速に巻き戻しとなり141円台を回復と、流動性の乏しさもある中で値幅を伴って上下しました。その後も、ドル買い優勢の流れで141円中盤まで上昇し、141.38円で取引を終えました。
-2023年の取引最終日-
本日のイベントは、米シカゴ購買部協会景気指数が予定されており、2023年度の取引最終日・各種期末となります。
イベント面で材料は限定的ながら、足元のマーケットでは、米金利の低下からドル安の流れが顕著になっており、年末のポジション調整の面はありそうながらも、ドル円は一時140円割れ目前に迫りました。背景にある米FRBの早期利下げ期待の動向をみると、おおよそ「2024年中に7回の利下げ、同年3月までの利下げ開始」シナリオを織り込む動きをみせています(FedWatch・CME)。当面はFRB利下げ&日銀政策修正の観測の根強さから、ドル安・円高の地合いが主軸になりそうであり、ドル円は年明け以降も上値重たさ・下値トライへの警戒感を高める必要はあるでしょう。
ただ、12月FOMCで示されたFRBの金利見通し、「2024年中に3回の利下げ」と比較すれば、市場の見通しはハト派に前のめりすぎる点は否めません。根拠となる米指標データを丁寧に確認しながら、FRBと市場の両シナリオの動向や変化をを確認していきたいです。また、本日は年内の取引最終日のため、引き続き調整的なフローや流動性低下に伴う不安定な相場展開なども想定しつつ取引に臨みたいです。