米ミシガン大消費者信頼感指数 期待インフレ率に注目
-前営業日サマリー-
ドル円は148.32円でオープン。東京市場では、先週末からのドル売りの流れが継続、節目の148円を下抜けて一時147.24円まで下げ幅を拡大した後、148.80円付近まで買い戻されました。ロンドン市場では、米10年債利回りの低下に連れて、一時147.16円まで下値を広げましたが、売りの勢いが一巡すると買い戻され、147.60円を挟んでの値動きとなりました。NY市場ではロンドンフィキシングにかけてのドル買いの勢いが継続、米10年物価連動債の入札が低調だったことで債券売りが強まり10年債利回りが上昇したことで、一時148.59円の日通し高値まで上値を伸ばして、148.35円で取引を終えました。
-米ミシガン大消費者信頼感指数 期待インフレ率に注目 -
本日のイベントは、豪ブロックRBA総裁発言、米新規失業保険申請件数、米耐久財受注、米ミシガン大消費者信頼感指数(確報値)、加マックレムBOC総裁発言などが予定されています。その中でも、本日は米ミシガン大消費者信頼感指数・期待インフレ率(確報値)に注目したいです。
今月11日に発表された信頼感指数の速報値は60.4と予想の63.7及び前月確報値の63.8を大きく下回ることとなりました。消費者の高金利と景気見通しへの懸念の高まりが影響したとみられ、6か月ぶりの低水準となりました。また、1年期待インフレ率は4.4%(予想4%)、5-10年期待インフレ率は3.2%(予想3%)と、双方共に予想と前回結果を上回る結果となりました。インフレ期待の上昇は金利を長期間高水準に維持する必要があることを示す兆候の1つであり、FRBにとっては懸念材料といえます。
本日の確報値では、信頼感指数は61.0と速報値(60.4)からの上振れが予想されています。また、1年期待インフレ率の予想は4.4%(速報値4.4%)、5-10年期待インフレ率の予想は3.1%(速報値3.2%)となっています。
明日に感謝祭を控えていることから、本日の経済指標結果でドル円が大きく動機づく可能性は低いと考えられますが、期待インフレ率については、速報値結果と今回確定値予想がほぼ同一であるため、仮に予想を大きく上振れた場合には、すでに市場が来年4回の利下げや年前半での初回利下げを織り込み始めていることへの牽制となることで動意が生じる可能性も考慮して、本日の取引に臨みたいです。