米CPIは想定下振れ 本日は米PPIに注目
-前営業日サマリー-
ドル円は151.68円でオープン。東京市場では、151.62円から151.78円での狭いレンジ相場に終始。前日は年初来高値を超えて昨年秋以来となる151.90円台まで上昇したものの、前日高値を更新するだけの勢いは見られませんでした。ロンドン市場でも流れは変わらずに151円後半での狭いレンジ相場、米長期金利の低下はあったもののその影響を軽微なものとなりました。NY市場では、米CPIの結果が想定を下回る弱い内容となったことを受けてドル売りが加速し、ドル円は150円前半まで下押し、切り返しの動きも弱く150.37円で取引を終えました。
-米CPIは想定下振れ 本日は米PPIに注目-
本日イベントは、日第3四半期GDP、英消費者物価指数、英生産者物価指数、米小売売上高、米生産者物価指数、米NY連銀製造業景気指数、米バーFRB副議長発言が予定されています。
昨日の米CPIの結果は、総合+3.2%(予想:+3.3%)、コア指数は+4.0%(予想:+4.1%)と総合指数・コア指数ともに予想を下振れる弱いものとなりました。これを受けてドル円は、米長期金利の低下とともにドル売りを拡大させて151円台を割れこみ150.70円台まで一時下押しました。FRBは物価目標を2.0%としており、依然としてその水準は大きく上回っているものの、2022年6月に記録した+9.1%の水準からは急速に低下しており、次回12月の12~13日に予定されているFOMCでは利上げ据え置きとなる可能性が高まったといえそうです。
ただ、パウエルFRB議長は追加利上げに関してはデータを見極めたうえで検討する姿勢を強調しています。本日の米PPIや、次回FOMCの直前には11月分の米CPIも予定されているため、それらの中身に関しても慎重に確認する必要がありそうです。その米PPIの予想は、総合+1.9%(前回:+2.2%)、コア指数は+2.8%(前回:+2.7%)となっており、総合指数は下振れ予想となるもコア指数は上振れ予想となっています。仮に前日のCPIと同様に両指数とも予想を下振れするものとなれば、ドル円はさらにダウンサイドへの動きを加速することも想定できるため、その際の動きには注意が必要となるかもしれません。引き続きヘッドラインには注視して取引に臨んでいきたいです。