金利上昇容認案有力との観測を受けドル円一時148円台へ、日銀会合に注目
-前営業日サマリー-
ドル円は149.53円でオープン。東京市場では、序盤からじりじりと上昇、149.80円付近まで上値を伸ばすも東京仲値で下落に転換しその後は軟調な動きが続きました。ロンドン市場ではドル買いが優勢、時間外の米10年債利回りが上昇に転じたことで下値が堅くなり堅調な地合いとなりました。NY市場では、イールドカーブコントロールの再修正案をめぐり、一定程度1%を超える金利上昇を容認する案が有力との観測を受け、ドル円は序盤から1円以上の急落し、149円台を割り込みました。その後149円台の水準に戻すものの上値は重く149.07円で取引を終えました。
-金利上昇容認案有力との観測を受けドル円一時148円台へ、日銀会合に注目-
本日のイベントは、日銀金融政策決定会合、植田日銀総裁定例記者会見、仏GDP及び消費者物価指数(CPI)、欧GDP及び消費者物価指数(HICP)、加GDP、米消費者信頼感指数(コンファレンスボード)が予定されているほか、財務省からは10月の為替介入実績が発表されます。
注目となるのは日銀会合及び植田日銀総裁の記者会見での発言になりそうです。直近の米長期金利の上昇を受け日本の長期金利が上限の1%の水準に迫るなかイールドカーブコントロールの再修正論が浮上。昨日のNY市場では、『長期金利1%越え容認の案が有力』の報道が伝わったことで瞬時円買いが進行しました。したがって本日の金融政策決定会合では、±0.5%程度を「めど」としている長期金利の変動許容幅について、1.0%超えを容認する旨の表現が伝わるかに注目したいです。実際に『長期金利1%越え容認』となれば円買い材料とみますが、昨日の報道によって市場が織り込んだことを考慮するとマーケットへのインパクトはそれほど大きくない可能性もあります。また、その後に行われる植田総裁の会見で今後どのようなスタンスを取っていくのか、発言内容次第で相場が動意づくのでこちらも注目しつつ取引に臨みたいです。