150円の攻防 終点は日米会合か
-前営業日サマリー-
ドル円は150.38円でオープン。東京市場では、米長期金利の上昇一服や来週に予定されている日米の政策会合を控えたポジション調整がドル売りを誘う展開となり、東京午後には150円付近まで軟化しました。ロンドン市場でも週末を前にした持ち高調整の流れは変わらずに、節目の150円を割れて149円後半まで下押し。NY市場も引き続きドル売り基調が続き149.64円で取引を終えました。
-150円の攻防 終点は日米会合か-
本日のイベントは、日日銀金融政策決定会合(1日目)、豪小売売上高、独GDPが予定されています。
先週のドル円は好調な米経済指標や米長期金利の上昇を支えに年初来高値を更新しながら150円の大台を突破。このままアップサイドへの動きを強めるかに見えたものの、週末には米財務省が380億ドル規模の7年債入札を実施。この結果を受けて米国債市場には買いが入る格好となり、結果として米長期金利の低下とともに149円台へと軟化しました。ドル円は振り出しに戻り、再び150円手前での攻防となるかもしれません。
ただ、本日からは日銀の金融政策決定会合が開催されます。会合の結果によっては、150円を意識した攻防も思ったより早く決着することも考えられるため、その内容には注視しておく必要がありそうです。焦点は展望レポートにおいて24年度のCPI見通しが前回の1.9%から2%以上に修正されるかどうかです。足元では日本の消費者物価指数は3%前後の推移が続いており、日長期金利も0.88%まで上昇しています。それだけに来年度の見通しが2%を超える可能性はあるかもしれません。そうなるとマイナス金利政策の根拠も薄れて政策解除の思惑が浮上してくるため、ドル円は円主導でダウンサイドへの動きを強めるシナリオも想定できます。週末にはFOMCも控え、重要イベントが続きます。ヘッドラインにはいつも以上に注視して取引に臨んでいきたいです。