パウエルFRB議長の発言を踏まえ、米指標に注目
-前営業日サマリー-
ドル円は149.76円でオープン。東京市場では日全国CPIが市場予想を上回ったことで149.67円付近まで下落するもすぐに戻し、ゴトー日の仲値にかけて149.94円まで上昇しました。ロンドン市場では、特段目立った材料は無い中で瞬間的に149.61円まで下落する場面がみられるも、すぐに反発し149.9円台で推移しました。ニューヨーク市場でも、高値圏から離れる様子はなく149.8円台でのレンジで推移し149.85円で取引を終えました。
-パウエルFRB議長の発言を踏まえ、米指標に注目-
本日のイベントは、欧消費者信頼感指数のみであり、ニュージーランドと香港が休場です。
先週のパウエルFRB議長の発言は総じるとややハト派の印象となりましたが、一方で「インフレ率が望ましい水準までまだ下がっていない」「力強い経済の追加証拠あれば利上げに値する可能性」など金利が充分に長く、充分に高くない可能性を指摘しました。データ次第というスタンスは変わらないため、引き続き米国経済やインフレ動向に注目が集まります。
今週の主な米経済指標はPCEデフレーター、GDPの発表が予定されています。PCEデフレーターは前回値+3.5%から+3.4%に鈍化予想、PCEコアデフレーターは前回値+3.9%から+3.7%に鈍化予想とインフレは鈍化する見込みですが、米GDPは+4.5%の成長と経済の力強さを示す結果になりそうです。現在市場は政策金利の年内据え置きを織り込んでいますが、指標結果次第では利上げ観測の高まりからドル高で反応するかもしれません。為替介入や中東の地政学リスクへの懸念がある中ではポジションを建てにくい状況ですが、短期で拾えるところは狙っていきたいです。