FXレポート

米10年債利回りの動きと米要人発言に注目

-前営業日サマリー-
 ドル円は145.40円でオープン。東京市場では、上値が重たく145.50円付近で押し戻された後、方向感なく推移しました。ロンドン市場ではドル買いが先行。欧州株や時間外のダウ先物、日経平均先物などの株式市場の堅調を反映したリスクオンの流れが進行しドル円は145.97円まで上値を伸ばしました。NY市場では、米10年債利回りが一時4.35%前後と2007年11月以来の水準に達したことで引き続きドル買いが先行。146円の大台を大きく上抜け、146.40円付近まで上昇しました。その後も堅調な推移は続き146.21円で取引を終えました。

-米10年債利回りの動きと米要人発言に注目-
 本日のイベントは米中古住宅販売件数、バーキンリッチモンド連銀総裁の発言、米グールズビーシカゴ連銀総裁の発言、米ボウマンFRB理事の発言が控えています。足元のドル円は、米10年債利回りの急激な上昇により、146円を超える推移となりました。背景には、16日に公表されたFOMCの議事要旨に、「インフレに著しい上振れリスクがあり、追加の金融引き締めが必要になり得る」と記されていたことからタカ派のスタンスであることが意識されはじめました。これにより元々上昇傾向にあった米10年債利回りは上昇の圧力を強め、ドル円の上昇を押し上げる結果となりました。本日予定されている、ボードメンバーの発言から追加の引き締めに関して肯定的な内容が出れば、追加利上げへの思惑が高まり、元々上昇傾向にあったドル買いにさらなるドル買い圧力がかかる可能性は考慮しておきたいです。
 一方146円を超えてからのドル円の動きは、8月17日に付けた前回高値である146.40円に接近した際は146.10円付近まで押し戻されました。この水準が抵抗ラインとして意識されドル売りの流れに転換する可能性も考えられますので、再び上昇して同水準に接近した際に上下どちらに動いていくのか見極めが必要になりそうです。本日は、米ドルを動意づける経済指標こそ少ない一日となりますが、米債利回りの動向や前回高値へのドル円の反応、そして要人発言と、ドル円の動きを動意づける要因となり得る材料は豊富にあるので、それぞれを注意深く観察したうえで取引に臨みたいです。

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