本日は欧米各国のPMIに注目、今週は材料に困らない一週間
-前営業日サマリー-
先週末のドル円は140.70円でオープン。東京市場では、日本全国CPI(消費者物価指数)が全体で上振れたもののほぼ横ばい、ドル円は139.76円へ小幅安となったのち、仲値にかけた円売りの流れから140.30円まで上昇しました。ロンドン市場では、日銀が来週の会合でYCC修正を見送るとの観測報道が伝わり141.95円まで円安が進行、神田財務官から口先介入が伝わり141.41円まで反落する場面がありましたが、円安優勢の相場となりました。ニューヨーク市場では、利益確定の円買戻しの動きからドル円は141.22円まで反落、引けにかけては再び円安優勢となり、141.81円で取引を終えました。
-本日は欧米各国のPMIに注目、今週は材料に困らない一週間-
本日のイベントは、欧米各国のPMI、米ナスダック100指数特別リバランスが予定され、週内にFOMC、ECB理事会、日銀金融政策決定会合が控えています。
今週は、日銀金融政策決定会合の注目度が高そうです。ここまでは、
・7月上旬に日本の賃金上昇予想上振れ/内田副総裁のYCC修正に含みを持たせるインタビューをきっかけに、YCC修正観測が拡大
・植田総裁がG20での会見にて「物価目標達成までは距離がある」として、金融緩和継続示唆、YCC修正観測が後退
・先週末、複数のメディアで「7月会合ではYCC修正見送る可能性」といった観測報道
といった、YCC修正に絡む思惑が為替相場を大きく動かし、ドル円は145円から137円で大きな値動きを繰り返してきました。先週末の観測報道で、今週末の日銀会合に向けてYCC修正見送りを織込む円売りが追加で出てくるかもしれませんが、今週前半の円相場は日銀会合控えの動きになるかもしれません。
本日は、欧米各国のPMIが発表される予定のため、米ドルやユーロ・ポンドの値動きが大きくなるかもしれません。PMIは、景気の先行き感を図る先行指標として知られ、50を境に景気拡大/悪化が見通されていると読み取ることができます。ただ、今週は主要国の金融政策会合が予定されているため、PMI発表直後に短期的なボラティリティの上昇はあるかもしれませんが、トレンド転換のきっかけになるほどのインパクトはないかもしれません。欧米各国のPMIで為替が動く場合は、逆張りを仕掛けてくるプレイヤーが多いことも想定しながら、本日は取引に挑みたいです。