FXレポート

ECBフォーラム開催 欧米との政策格差際立つか

-前営業日サマリー-
 ドル円は143.58円でオープン。東京市場では連休明けとなった中国市場での元安をきっかけにリスク警戒の動きが広がり、NY原油やアジア株の軟調地合いが目立ったことから円買い優勢の展開。ドル円は143円前半まで円高方向に推移しました。ロンドン市場では神田財務官や松野官房長官からの発言が円買いの動きを加速させたことで序盤に142.94円まで下押しする場面はみられるも、その後は一転して円売りが強まり143円中盤まで値を戻す格好となりました。NY市場では米長期金利が低下幅を縮めたことから143.71円まで上昇するもそれ以上の動意にはつながらず143.49円で取引を終えました。

-ECBフォーラム開催 欧米との政策格差際立つか-
 本日のイベントは、欧ラガルドECB総裁発言、カナダ消費者物価指数(CPI)、米耐久財受注、米S&P/ケース・シラー住宅価格指数、米消費者信頼感指数、米新築住宅販売件数が予定されています。
 今週は26日からポルトガルのシントラにて欧州中央銀行主催の金融シンポジウム「ECBフォーラム」が開催されています。最終日の28日には日銀の植田総裁、FRBのパウエル議長、ECBのラガルド総裁らがパネルディスカッションにて金融政策をテーマに討論を行う予定となっており、各国中銀総裁からどのような発言が伝わるのか注目が集まります。日本の金融スタンスは欧米各国と比較すると緩和姿勢が目立つため発言から欧米と日本の政策格差に注目が集まればドル円は円安方向に動きを強めることが考えられます。欧米中銀のインフレ抑制に軸足を置いた発言や日本の緩和的な発言には注意が必要かもしれません。
 足元ドル円は本邦要人の口先介入によって円高方向に振れる場面はみられるものの、日米金利差を意識したドル高・円安が進んでおり、143円台で推移しています。このまま上値を伸ばして前回為替介入が行われた145円台の水準に近づけば介入への警戒感もより一層高まり、本邦要人による口先介入も増えてくるかもしれません。ECBフォーラムに関連するヘッドラインだけなく、引き続き本邦当局者による口先介入にも警戒しておきたいです。

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