FXレポート

ドル円は堅調な地合いを継続か 日銀・中東関連ヘッドラインには注意

-前営業日サマリー-
ドル円は154.62円でオープン。東京市場では、イスラエルによるイランへの攻撃との一報による地政学リスクの高まりから、一時153.60円付近まで円高が進行、その後は徐々に反発して154.40円付近まで戻しました。ロンドン市場では、材料が限定的で154.50円を挟んだレンジでの往来となりました。NY市場では、日銀による介入警戒感もある中、徐々に上昇するも、前日高値154.68円が目先のレジスタンスとして意識されると伸び悩み、154.63円で取引を終えました。

- ドル円は堅調な地合いを継続か 日銀・中東関連ヘッドラインには注意 -
 本日のイベントは、欧消費者信頼感、欧ラガルドECB総裁発言が予定されています。
 先週のドル円は、週初の米小売売上高が市場予想を上振れ、ドルの地合いが強まると、週央からは、日米韓財相会議やG7・G20に絡む金融当局者や中央銀行幹部の発言、中東関連のヘッドラインなどで一時的に154円を割り込む場面が見受けられるも、直に154円台後半の高値圏に戻し、ドルの堅調な地合いが続きました。ただ、155円を目前にすると日銀による介入警戒感などから上値は重くなり154円台後半での値動きとなりました。
今週の注目イベントは、米製造業PMI・サービス業PMI・PCEデフレータ、日銀金融政策決定会合などが控えています。先週はFRBボードメンバーから「タカ派」寄りの発言が目立ったこともドルの堅調な地合いの支えとなりましたが、今週はFRBがFOMC前のブラックアウト期間に入っているために関係者からの発言は伝わってこないことから、米経済指標、とりわけ週末の米PCEデフレータにはより注目したいです。米PCEデフレータ(前年同月比)は2.6%(前回2.5%)と予想されています。この結果が予想を上振れるとインフレ率の下げ止まりを確認することとなり、現在9月会合が利下げ開始時期となっている市場のメインシナリオも後退することとなりドル買いの動意となると考えられます。
先週の流れを継続してドル円は高値圏での推移が続くことが考えられますが、日銀や中東関連のヘッドラインで一時的に円高となるシナリオは想定に入れつつ、本日も取引に臨みたいです。

 

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