2度目の為替介入実施か 本日は米雇用統計
-前営業日サマリ-
ドル円は、154.80円でオープン。東京市場では、156.28円まで買い戻しが進んだものの午後は動きが一服し155円台後半での推移となりました。ロンドン市場では、一転して売りに押される格好、米長期金利の小幅低下を眺めながらドル円は155円を割れる展開となりました。NY市場でも流れは変わらずに円高傾向に推移すると、153.61円で取引を終えました。
-2度目の為替介入実施か 本日は米雇用統計-
本日のイベントは、米雇用統計、米ISM非製造業景況指数が予定されており、日本と中国は休場となります。
2日の早朝にドル円は157円付近から153円付近までドル安・円高が進行、4月末に引き続き政府・日銀の円買い介入が実施されたとの見方が強まっています。神田財務官は介入有無について「ノーコメント」と述べたうえで「24時間適切な対応をとっていく」と発言しており、実施有無についての明言は避けたものの市場をけん制しました。介入実績は公表されていないものの、市場では介入規模が2日間で計8兆円程度になるとの見方が出ています。一時160円に到達したドル円も足元では154円台を推移。高値から約6円程度の円高となりました。ただ、日米金利差を意識した円安圧力は依然として根強い見方もあり、利上げへ舵を切らない限り円高サイドへの相場の展開は難しいかもしれません。先週の日銀会合でも円安について「今のところ基調的な物価上昇率への大きな影響はない」と発言、円安を理由とした追加利上げの時期は遠いとの見方が示されています。日米の金利差が開いた状況が続いていくのであれば、今後も米経済指標の強さとともにドル高・円安の地合いが続いていく可能性は高いと言えそうです。
そんな中で本日は米雇用統計が控えます。現時点の事前予想をみると、非農業部門雇用者数[前月比]は24.3万人(前回:30.3万人)、失業率は前回値と同様の3.8%、平均時給[前年同月比]は4.0%(前回:4.1%)となっています。指標内容を確認し、仮に強い結果が出た際にはドル高・円安方向へ動きが巻き戻るシナリオも考慮しておきたいです。