FXレポート

今週のマクロ経済:FRB会合と重要経済指標が示す道筋

-前営業日サマリ-
 ドル円は155.59円でオープン。東京市場では、序盤は155.60円を挟んでのレンジ展開となりましたが、日銀から政策金利の据え置きが発表されると一気に156円を突破しました。その後の会見で植田総裁がハト派の姿勢を崩さず、現状の円安は容認できるともとれる発言を受け円売りが再燃。157円手前上昇する場面がありました。ロンドン市場に入ると介入警戒感からか、または過剰に円が売られすぎたと判断したアルゴリズムによるフラッシュトレーディングからか、155円を割るまで急速に円が買われましたが、すぐに反発し156円中盤まで値を戻しました。NY時間では序盤に157円を突破し、大きな押し目もなく堅調に推移しました。閉場間際に158円を突破し最終的に158.21円で今週の取引を終えました。

-今週のマクロ経済:FRB会合と重要経済指標が示す道筋-
 本日は独小売売上高、独消費者物価指数が予定されており、日本が休場となります。また今週は本邦雇用統計、中製造業PMI、豪小売売上高、欧消費者物価指数、米FOMC、米雇用統計、米ISM非製造業景気指数など各国で重要指標が相次ぎます。
 水曜日には米重要イベントが多数控えています。雇用統計の先行指標となり得るADP雇用者数とJOLTS求人件数、ISM製造業景気指数、深夜にはFOMCの会合が控えており、その後にパウエルFRB議長の記者会見が予定されています。4月、米国ではISM製造業景気指数や雇用統計、消費者物価指数、小売売上高などの重要指標が良好な結果を示したため、FRBメンバーからタカ派的意見が散見されました。しかしブラックアウト期間に発表された米重要指標はPCEコアデフレーターこそ強弱入り混じる結果となりましたが、PMI速報値、四半期GDPなどが市場予想を下まわりました。これらの結果を受けてパウエル議長がどのような見解を示すのかが大きな焦点となっています。
 また、年初から見た、米ドルに対する通貨別下落率は日本円が約12%と目立ちますが、豪ドルが約4%、NZドルと韓国ウォンがそれぞれ約6%の下落であり、多くの国が自国通貨の不安定感を感じているかもしれません。これらの国々は通貨の安定を望む意味でも米国の政策金利に注目していると思われます。今週の重要指標の結果が後退している米利下げ観測にどのような影響を与えるのか、市場動向を注視しながらトレードに臨みたいです。

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