FXレポート

野口日銀審議委員の発言に注目

-前営業日サマリー-
  ドル円は154.64円でオープン。東京市場では、前日の流れを引き継いで高値圏で推移となり154.45円から154.75円の値幅での往来となりました。ロンドン市場でも155円の壁が意識される中で上値が重く、新規の手掛かりに欠け、154円台後半で方向感に欠ける展開となりました。NY市場では、中盤に日米韓財務大臣会合に関するヘッドラインが伝わると一時154.20円付近まで下落しました。その後154.30円を挟んでの値動きとなり154.36円で取引を終えました。

-野口日銀審議委員の発言に注目-
 本日のイベントは、豪失業率、米新規失業保険申請件数、米フィラデルフィア連銀景況指数、米中古住宅販売件数、米景気先行指数、米ボウマンFRB理事発言、野口日銀審議委員発言、米ウィリアムズNY連銀総裁発言、米ボスティック:アトランタ連銀総裁発言が予定されています。
 本日は野口日銀審議委員の金融経済懇談会における発言を確認しておきたいです。「金融経済懇談会」とは、日銀の政策委員のうち総裁を除く副総裁・審議委員が地域の財界関係者とコミュニケーションをとる場であり、本日は野口委員が佐賀県での同会で発言する予定となっています。今回の野口委員の発言が注目される背景としては、先月、ハト派と目されていた中川審議委員による同会での発言が金融正常化に前向きな発言と受け止められたことで円が買われ、日足ベースで1円以上の円高となったこと、また、野口委員が先月の金融政策決定会合において、マイナス金利解除に反対した2人の政策委員のうちの1人であることがあります。今回、ハト派と目されている野口委員から追加利上げについて含みのある発言など、タカ寄りと受けとめられる発言が伝わった場合には一定の円買いの動機になること考慮しておきたいです。
 足元のドル円は、154円台での推移となっており底堅さが継続していますが、野口委員の発言も含めて日銀関連のヘッドラインによっては急な値動きになる可能性に引き続き気を留めながら本日も取引に挑みたいです。

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