FXレポート

ECBは0.25%利上げが濃厚か

-前営業日サマリー-
 ドル円は140.18円でオープン。東京市場では、前日NY時間でドル買いが入った反動とFOMC前のポジション調整によりドル売りが進行、140円を挟んだ小幅なレンジ相場となりました。ロンドン市場では、米PPIが予想を下回る結果となり米金利の低下に伴うドル売りがさらに加速、一時139.32円まで下落しました。NY市場では、FOMCが予想通りの利上げ据え置きを決定しました。しかし公表されたドット・チャート(金利見通し)によると2023年末の予想中央値は5.6%と前回比で0.5%上昇、年内にあと2回の0.25%利上げが示唆され一時140.17円まで上昇する場面もあり、最終的に140.06円で取引を終えました。

-ECBは0.25%利上げが濃厚か-
  本日のイベントは、NZ第1四半期GDP、豪雇用統計、中小売売上高、中鉱工業生産、欧ECB政策金利・声明、米小売売上高、米NY連銀製造業景気指数、米フィラデルフィア連銀景気指数、ラガルドECB総裁発言、米鉱工業生産が予定されています。
 本日の注目は、欧ECB政策金利発表とラガルドECB総裁の発言です。今回も前回と同様の0.25%利上げが市場コンセンサスとなっており、一部報道ではほぼ全てのエコノミストが0.25%を予想しています。インフレ水準が依然として目標の2%を大きく上回っている一方で、5月消費者物価指数が前月を下回ったことや、8日に発表された1-3月四半期GDP(確定値)が前期比-0.1%となりリセッションの定義とされる「2期連続のマイナス成長」が確認されたことが背景にあります。本日の声明やラガルドECB総裁の発言から今後の利上げ見通しのヒントを探りたいところですが、ラガルドECB総裁は6月に入ってからもインフレ率の高さを強調するに留まっており「データ次第」のスタンスを崩さないと考えられます。仮にサプライズのない内容となれば、日米の株高や欧州との金利差拡大が意識され、目先は引き続きユーロ高優勢の展開が想定されるため押し目を拾うことも視野に入れつつ、本日の取引に挑みたいです。

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