FXレポート

加BOCもサプライズ利上げ、引き続き円安圧力は想定か

-前営業日サマリー-
 ドル円は139.59円でオープン。東京市場では、高く始まった日経平均株価がマイナス圏に転じ大幅安となると、リスク警戒の動きから円高が加速し139円序盤まで下落、クロス円も全般上値重たく推移しました。このほか、東京午前から午後にかけてトルコリラは売り優勢、対ドル・対円での過去最安値を更新しました。ロンドン市場では、一転して円安・ドル安の展開、ドル円は米長期金利の上昇なども支えに139円中盤まで戻しました。NY市場に入ると、序盤からドル売りが先行し139.02円まで日通し安値を更新しました。ただ、その後のカナダ政策金利発表にて、大方の据え置き予想に反して0.25%の利上げが発表されるとカナダドル買いが急加速、カナダドル円を中心に全般クロス円も上昇となりました。また、米長期金利が大幅上昇となる中で円売り・ドル買いも活発となり、ドル円は節目140円を回復、140.24円まで高値を更新し140.14円で取引を終えました。

-加BOCもサプライズ利上げ、引き続き円安圧力は想定か-
 本日のイベントは、日四半期GDP(二次速報・改定値)、豪貿易収支、欧四半期GDP(改定値)、メキシコ消費者物価指数(CPI)、米新規失業保険申請件数が予定されています。
 昨日は6日の豪RBAに続き、BOC(カナダ銀行)が市場予想に反して利上げを実施、サプライズの3会合ぶり利上げ再開を受けてカナダドルは急伸しました。声明では「基調的なインフレは依然として高止まりしている」などの内容が示され、世界的なインフレ圧力の根強さが確認されました。また、この動きによって米金融引き締めの長期化観測が高まり、米金利は軒並み上昇、ドル買い・円売りの流れとなっています。現時点での来週6月FOMCの利上げ予想をみると、既定路線と目される「据え置き」確率が若干の低下(Fed Watch・CME)、一方焦点となる7月FOMCに関しては、金利スワップ市場にて「追加利上げ」を完全に織り込んでいる状況です。市場における米年内利下げシナリオの織り込みを後退させる材料が出揃う中では、当面の「ドル高・円安」の大きな構図は変わらず、ドル円・クロス円は引き続き底堅いとみておくべきでしょう。この点、今回6月FOMCでは、ボードメンバーらの政策金利見通し(ドットチャート)が公表予定のため、データに注目となります。本日も手掛かり材料を模索しながらのトレードとなりそうですが、東京市場の受け止めや出方を見極めつつ取引に臨みたいです。

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