米金融政策の行方はデータ次第 米指標に注目
-前営業日サマリー-
ドル円は138.54円でオープン。東京市場では日経平均が軟調だったことからリスク回避の動きとなり米長期金利の低下も相まってドル円は138.23円までの下押しとなりました。一方でNZドルは声明で今後の政策金利見通しにおいて、今回の利上げでピークに達したことが示されると売りが優勢となりNZドル円は84円台まで下落しました。ロンドン市場ではNZドル売り・ドル買いの流れが市場全般にドル高圧力につながったかドル円も上値を広げ再び138円後半を回復しました。NY市場ではドル円が139円を突破、ウォラーFRB理事が利上げ見通しについてタカ派な見解を示すと動きも加速されて139.41円で取引を終えました。
-米金融政策の行方はデータ次第 米指標に注目-
本日のイベントは、独第1四半期GDP、トルコ政策金利、米新規失業保険申請件数、米第1四半期GDP、米個人消費、南ア政策金利、米中古住宅販売保留が予定しています。
5月のFOMC議事要旨からは「追加利上げ支持に関して当局者の意見は分かれた」との文言が見られ、ボードメンバー内でも利上げ見通しの立場が割れている現状を再確認できました。そのため、やはり6月以降の米金融政策の行方は今後のデータ次第となりそうです。今週の米指標は本日に第1四半期GDP、5月26日(金)に米PCEデフレーターが続きます。仮にこれらの指標から市場予想を上振れる強い結果が見られた際には利上げ継続の可能性を高めながらアップサイドへの動きを一段加速させることが想定できます。FRBのウォラー理事は今後のデータは6月会合での利上げを裏付ける可能性があるとの見解を示していることからも米指標の上振れ余地については考慮に入れたうえで本日も取引に臨みたいです。