欧米PMI 結果上振れとなれば米利上げ期待高まるか
-前営業日サマリー-
ドル円は137.82円でオープン。東京市場では、米債務上限問題への警戒感からドル売り先行の地合いとなったものの、日経平均をはじめとしたアジア株が堅調な値動きとなったことで、リスク選好からドル円は午前につけた137.56円から138円付近まで買い戻しが進みました。ロンドン市場では、ブラード米セントルイス連銀総裁が「今年あと2回の利上げを予想」とタカ派な発言をしたことで米長期金利の上昇とともに再びドル高、138円中盤まで上値を伸ばしました。NY市場では、「米国財務省(ペンタゴン)近くで爆発」との情報を受けて、リスク回避の動きから一時137.98円まで下落するも、虚偽の情報だったことが伝わると一転して買い戻しの動きから138円中盤まで回復、その後は堅調な値動きとなり138.56円で取引を終えました。
-欧米PMI 結果上振れとなれば米利上げ期待高まるか-
本日のイベントは、仏PMI、独PMI、欧PMI、英PMI、米ダラス連銀総裁発言、米PMI、米新築住宅販売件数が予定されています。
足元のドル円相場が6月のFOMCや米債務上限問題の行方を睨んで揺れ動くなか、本日は欧米のPMI速報値が続けて発表されます。市場では欧州PMI(仏PMI予想:46.0、前回:45.6)(独PMI:45.0、前回:44.5)(英PMI予想:48.0、前回:47.8)(欧PMI予想:46.0、前回:45.8)がいずれも前回値から若干の上振れ予想、米PMIは(予想:50.0、前回:50.2)と景気後退ラインの50.0は下回らないものの若干の下振れ予想となっています。仮に米PMIが想定より弱く景気後退ラインの50.0を下回る結果となった際はドル安展開となりそうですが、結果が想定を上振れた場合には6月の追加利上げ可能性を高めながら、米長期金利の上昇とともにもう一段ドル買いの動きを強めるシナリオも想定できます。そうなれば、ドル円も140円を試せる展開となるかもしれません。市場の関心が集まる欧米の景気動向をPMIで占いながら今後の方向性を見極めていきたいです。