弱い米経済指標 ボードメンバーの発言に注目
-先週サマリー-
ドル円は134.29円でオープン。東京市場では前日の米CPIから始まったドル安基調が継続し、米長期金利の低下とともに一時133.89円までの下押しとなりました。ただ、その後は米長期金利の低下も一服したことからドル円は下げ渋り134円を回復しました。ロンドン市場では英中銀の金融政策発表を受けてドル買いの動きが先行、134円後半までドル円は上昇するもその後は株安の動きからリスク回避の円買いがみられたことで上値の重い動きとなり再び134円付近まで下落、上下に振らされる相場展開となりました。NY市場では米PPIが想定を下回ったことを受けてドル売り加速から133.74円まで下値を広げるも下値では買い戻しの向きも多く134円中盤まで回復するとそのまま底堅い動きが続き134.55円で本日の取引を終えました。
-弱い米経済指標 ボードメンバーの発言に注目-
本日のイベントは、NZ製造業PMI、英第一四半期GDP、米ボウマンFRB理事発言、米ミシガン大消費者信頼感指数が予定されています。
昨日公表された米4月生産者物価指数(PPI)は前年比+2.3%(予想:+2.4%、前回:+2.7%)、コアPPIは+3.2%(予想:+3.3%、前回+3.4%)前月比ベースで確認するとPPIは+0.2%(予想:+0.3%、前回:-0.5%)、コアPPIは+0.2%(予想:+0.2%、前回:-0.1%)という結果になり、前月比では前回値を上回ったものの、前年同月比ベースで確認すると21年3月来で最小の低い伸び率となりました。同時に公表された米新規失業保険申請件数の結果も26.4万人(予想:24.5万人)と前日の米CPIに続いて米経済指標の弱さを確認、市場ではFRBの利上げ停止観測がさらに高まり、米国債市場では債券相場が続伸から米長期金利は3.34%まで一時低下しました。
本日は米国にてボウマンFRB理事による発言が予定されています。仮にハト派な発言が見られた際にはドル安加速の流れからドル円は134円を割れる動きとなる可能性も想定できます。ヘッドラインを注視してボードメンバーの発言から次回以降の政策見通しを占っていていきたいです。