FXレポート

米CPIに注目、市場の年内利下げ期待を裏付ける結果となるか

-先週サマリー-
 ドル円は135.06円でオープン。東京市場では、昨日に続き本邦勢から断続的なドル買いが観測されると一時135.32円まで上昇、植田日銀総裁が「持続的かつ安定的な物価2%の達成見通しに至れば、YCCを止める」と発言したことがドル売りを促したほか、時間外の米長期金利が低下し15時過ぎには134.76円まで下落しました。ロンドン市場では、前日の安値134.64円がサポートとして意識されると、米10年債利回りの上昇とともにドル買いが強まり、一時135.36円まで上昇する場面もありました。NY市場では、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁のタカ派発言によって再び135.27円付近まで持ち直し、135.21円で取引を終えました。

-米CPIに注目、市場の年内利下げ期待を裏付ける結果となるか-
 本日のイベントは、米消費者物価指数(CPI)、米週間原油在庫、米10年債入札が予定されています。特に注目すべきは、米消費者物価指数(CPI)です。
 米消費者物価指数(CPI)の事前予想は以下の通りとなっており、4月CPIはおおよそ前回と同等の水準維持との予想に対して、生鮮食品を除いた4月コアCPIは前回よりも物価上昇が鈍化するとの予想となっています。

 ・4月CPI(前年比) 5.0%(前回 5.0%)
 ・4月CPI(前月比) 0.4%(前回 0.1%)
 ・4月コアCPI(前年比) 5.5%(前回 5.6%)
 ・4月コアCPI(前月比) 0.3%(前回 0.4%) 

 先週のFOMCを受けて市場では年内の利下げ期待が高まっている一方で、昨日ハト派で知られるウィリアムズNY連銀総裁から「今年利下げする理由は見当たらない」との発言が聞かれたほか、先週末発表された米平均時給が予想を上振れしたことを踏まえると、難しい舵取りを強いられているFRBにとって、本日の米CPIは今後の政策方針を見定める重要な指標となるでしょう。今週は相場を動意づけるイベントが少なく、足元ドル円は135円を挟んだレンジ相場が続いているため、CPI発表前後は相対的にボラティリティが高まりやすい地合いが想定されます。参考までに、前月・前々月の米CPI発表直後のドル円は1円程度の乱高下となりました。今回も同等レベルの値動きが想定されますが、予想を上回る結果となった場合、市場の年内利下げ期待が後退し予想以上にドル高が進む可能性も考えられます。本日は米CPIが発表される時間の相場急変にしっかり備えて、取引に挑みたいです。

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