米GDPに注目
-前営業日サマリー-
ドル円は133.81円でオープン。米長期金利の低下からドル安が先行し、一時133.44円まで下落するも香港・上海株高によるリスクオンで円が売られ133.79円まで回復しました。ロンドン市場では、米政府が米ファーストリパブリック銀行の救済について消極的との報道が伝わるとドル売りが先行し、133.02円まで下落しました。NY市場では、大幅に下落していた米主要株価指数が反発したことでリスクオフムードが弱まり133.88円まで上昇するも、同銀行のFRB連銀窓口貸出へのアクセス制限との報道が伝わると再びリスクオフムードが強まり133.48円まで下落した後133.69円で取引を終えました。
-米GDPに注目-
本日のイベントは、ANZ企業景況感、トルコ政策金利、米GDP、米新規失業保険申請件数、米中古住宅販売保留、米主要企業決算が予定されています。
昨日の米耐久財受注は全体で+3.2%と予想の+0.7%を大きく上回ったものの、内訳をみると民間航空機が+78.4%と大きく寄与しており、コア資本財(非国防、航空機を除く)は-0.4%となりました。加えて前月分は-0.1%から-0.7%へ下方修正されました。民間企業の設備投資の減速は先の生産活動の低下を示し、景気低迷が不安視されます。
本日は米GDPが予定されており、市場予想は前期比+2.0%と10-12月期GDPの+2.6%からはやや鈍化の見通しです。個人消費は1月2月は堅調でしたが3月はやや低迷、住宅市況はローン金利の上昇などから落ち込みが続いている中、コア資本財が弱かったためGDPの予想下振れの可能性を考慮しておきたいです。よほど悪い結果ではない限り、5月FOMCでの0.25%利上げ路線は変わらないと思われますが、米ファーストリパブリック銀行による金融不安の再燃が懸念されている中でGDPが下振れた場合は、リスクオフを加速させる可能性もあり円高のトレンド形成に警戒しつつ取引に臨みたいです。