米PPIも下振れ 本日から米金融機関決算ラッシュへ
-前営業日サマリー-
ドル円は133.04円でオープン。東京市場では133円前半での落ち着いた値動きに終始、一時北朝鮮の弾道ミサイル発射報道を受けてリスク回避の円買いから133円を割れる場面はみられるも影響は限定的となりました。ロンドン市場でもドル安と円安の動きが交差する中で133円前半での値動きが続くも米生産者物価指数(PPI)の予想下振れが伝わると前日の米CPIと同様に1円程度下落しました。ただ、NY市場では売りも一服し132.01円の底値から132円中盤までの反発、そのまま132.56円で取引を終えました。
-米PPIも下振れ 本日から米金融機関決算ラッシュへ-
本日のイベントは、NZ製造業PMI、スウェーデン消費者物価指数(CPI)、米JPモルガン・チェース決算、米小売売上高、米ウォラーFRB理事発言、米シティグループ決算、米鉱工業生産、米ミシガン大消費者信頼感指数が予定されています。
米消費者物価指数(CPI)に次いで発表された米生産者物価指数(PPI)は前月比で-0.5%(前回値:-0.1%)となり、新型コロナウイルスのパンデミックが始まって以降最大の下落幅となりました。これを受けてドル円は米CPIの発表時と同様に1円程度の下押しとなり132円付近まで売り戻されました。総合指数の落ち込みは財価格の低下が大きく、その80%はエネルギー価格の下落が関連しています。依然として5月FOMCでの0.25%利上げが優勢なのに代わりないものの、今回の結果はFRBによる利上げの早期停止可能性を高めたといえます。
そして、本日から来週にかけて米金融機関の決算が続きます。米シリコンバレーバンクの経営破綻を契機とした欧米での金融不安は一旦の落ち着きを見せていますが、いまだに火種は燻っています。その中で決算内容からその悪影響が確認された場合には金融不安の再燃から相場環境の悪化、FRBによる早期利上げ停止可能性の高まりからドル円のダウンサイドリスクに警戒が必要となります。米経済指標と同様に、米金融機関決算もしばらく注視しておきたいです。とりわけ本日は米JPモルガンチェース、米シティグループの決算です。