植田日銀総裁の会見に注目
-前営業日サマリー-
ドル円は131.72円でオープン。東京市場では欧米各国が揃って休日ということもあり、131円台後半での小幅なレンジ相場となりました。ロンドン市場では131.52円まで一時下落となりましたが、失業率の改善を受け132.37円まで急伸しました。NY市場では132円付近まで反発するとその後は再びレンジとなり、132.16円で取引を終えました。
-植田日銀総裁の会見に注目-
本日は植田日銀総裁の会見が控えており、欧州・オセアニア各国、南アフリカなどは休場となります。
先週末の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が予想を下回ったことで一時ドル円は下落しましたが、予想を下回った失業率を好感してその後大きく上昇しました。直近では相次ぐ米経済指標のネガティブサプライズによってドル円はダウンサイドが警戒されていたため、失業率の改善はポジティブサプライズとして作用しました。今週はCPI、PPI.ミシガン大学消費者態度指数などが予定されており、インフレ動向からドル円の方向感を探る展開となりそうです。
また植田日銀総裁の会見では、マイナス金利やイールドカーブ・コントロール(YCC)の今後に注目が集まっています。YCCの金利許容上限が引き上げられる見通しが強まれば事実上の利上げと判断され、日米の金利差縮小懸念からドル高が進行しにくい展開となるかもしれません。しかし先日発表されたOPECプラスによる原油減産合意がもたらす原油価格の上昇や堅調な労働市場を受け、米追加利上げ観測が高まっていることを鑑みればドル円の下値は限定的だとも考えられます。本日は日銀新総裁の会見からの動意に注意して取引に挑みたいです。