FXレポート

引き続き金融リスク関連ヘッドラインを注視

-前営業日サマリー-
 ドル円は131.53円でオープン。東京市場では、前日NY市場までの上昇を受けた利確売りが先行、本邦輸出企業の月末絡みのフローや米債利回り低下を受けたドル売りが重なり一時130.50円まで下落しました。ロンドン市場では、上昇に転じた米債利回りも支えに131.30円付近まで反発するも、連日の上昇スタートとなった欧州株が一転マイナス圏に沈んだことで失速、米債利回り低下から売り優勢となると130.40円まで日通し安値をつけました。その後は、前日安値圏の同水準がサポートとなりやや戻してニューヨーク市場を迎えると、3月米消費者信頼感指数や3月リッチモンド連銀製造業景気指数が予想を上回ったこともあり一時131.18円付近まで戻しました。ただ、米金利上昇が一服したことを受けて反落、130.90円で取引を終えました。

-引き続き金融リスク関連ヘッドラインを注視-
本日のイベントは、豪消費者物価指数、米中古住宅販売保留、米バーFRB副議長発言(米・下院)が予定されています。
 「インフレ対応」から「金融不安」へ市場の関心がシフトしている状況が続いています。この間、ドイツ銀行株の株価下落からの回復や一連の銀行システムリスクのきっかけとなったSVBの買収先決定を受け、市場はリスクオンに戻りつつある状況です。
 ただ、金融不安は一服しているものの投資家の警戒感は続き、ドル円の上値を圧迫しています。また、市場では、FRB早期利上げサイクル停止や年内利下げシナリオの想定が浮上しており、FRBは年内利下げは否定しているもののドル円の上値の重しになっている面もあります。昨日米上院銀行委員会でFRBで銀行監督を担当するバー副議長の公聴会が開かれ、金融不安をさらに緩和させる発言が新たに出てくるか注目されました。議会証言では改めて銀行の規制・監督強化に意欲を示し、「SVBに対するFRBの監督を巡り、内部審査に加えて外部の独立した審査を行うことは適切であり、歓迎する」などと述べましたが、市場の反応は限定的でした。
 本日も米下院でバー副議長の公聴会が予定されていますが、新たな発言が出てくる可能性は低いと考えられます。引き続き金融不安に対する大きめのヘッドラインがあると、リスクオフの円買いで大きく円高ドル安が進むと考えられます。ドル円は下値模索の展開を考慮しつつ、金融当局関係者の発言や関連ヘッドラインを注視していきたいです。このほか、今月末は月末、四半期末、年度末であり、本日はスポット末日であることから、東京仲値に向けて大きなフローがある可能性があると考えられるため注目です。

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