米労働市場は依然逼迫 米指標から利上げ加速へ
-前営業日サマリー-
ドル円は137.02円でオープン。東京市場では前日のパウエルFRB議長のタカ派な発言から始まったドル高を引き継ぐ流れとなり昼過ぎには137.91円まで上値を広げました。ただ、その後は調整の動きに上値を抑えられ、ロンドン市場に入ると137円近辺まで下押しとなりました。NY市場ではパウエルFRB議長の発言から一時下落を強める場面はみられるも、JOLT求人件数が予想を上振れたことなどを支えとしながらドル買いが優勢となり137円台を再び超えて、137.40円で取引を終えました。
-米労働市場は依然逼迫 米指標から利上げ加速へ-
本日のイベントは、日金融政策決定会合、日第4四半期GDP、中消費者物価指数、中生産者物価指数、米新規失業保険申請件数、米バーFRB副議長発言が予定されています。
昨日公表された雇用関連指標は、ADP雇用統計が結果:24.2万人(予想:20.0万人、前回:10.6万人)でJOLT求人が結果10,824千件(予想:10,546千件、前回:11,012千件)となりいずれも予想を上振れしました。労働市場の鎮静化を目指したFRBによる積極利上げをよそに、なお逼迫した状況が続いていることを確認できたことから、FRBによる利上げを後押しすることとなったといえます。残る雇用統計、CPIの結果が労働市場の過熱継続やインフレの高まりを示すものとなれば、さらに利上げを正当化することとなりそうです。
足元のドル円は137円の攻防を制して再びドル高円安の動きを強めていますが、138円の壁を越えられずにいます。今後に続く指標結果が市場環境の強さを示せば138円の抵抗ラインを超えてドル買いの動きをもう一段加速させることが想定でき、140円も視野に入りそうです。相場の方向性を決める重要局面とみて、しばらくは指標結果に目の離せない展開となりそうです。