雇用統計を受けてFRBは利上げ継続か
-前日サマリー-
ドル円は131.06円でオープン。東京市場では、前日のパウエルFRB議長の発言を受けたドル売りが先行し、一時130円中盤まで下落するも、その後は切り返す展開となり、正午には131.38円まで上昇しました。ロンドン市場でも米長期金利の動きを眺めながら東京時間と同様に130円中盤から131円中盤のレンジ相場に終始しましたが、NY市場にてウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁からタカ派な発言が伝わると131.48円と日通し高値を更新する動きを見せ、そのまま底堅く131.42円で取引を終えました。
-雇用統計を受けてFRBは利上げ継続か-
本日のイベントは、独消費者物価指数、英ベイリーBOE総裁発言、米新規失業保険申請件数が予定されています。
2月3日に公表された雇用統計の結果は予想を大きく上回る雇用増加となり、金利上昇の影響を受けているセクターを含めて幅広く増加しました。1月の非農業部門雇用者数は前月比+51.7 万人と市場予想の+18.8万人を大幅に上回るものでコロナによるパンデミック前の水準をも大きく上回っています。パウエルFRB議長はこれに対して「先日の雇用統計の結果は誰にも予想できないものだった」「さらなる利上げを行う必要があるだろう」とも述べており、市場では年内複数回の利上げへの織り込みが進んでいます。そのため、今後は年内2回の利上げがメインシナリオとなりそうです。であれば今後の指標結果次第な部分はありますが、ドル円は再び上値を広げる展開も想定できそうです。そんな中で、本日は新規失業保険申請件数の発表が予定されています。市場予想では19.3万件と前回の18.3万件から増加することが見込まれていますが、仮に結果が前回値を下回り、雇用状況の回復を示すものとなれば、雇用指標に対する注目が集まっているだけに再びドル高に振れるかもしれません。指標の結果を見極めながら今後のトレンドを占い、本日も取引に臨みたいです。