FXレポート

ドル円のボラタイルな値動きに注意

-前営業日サマリー-
 ドル円は128.47円でオープン。東京市場では、日銀金融政策決定会合の結果公表を控え、持ち高調整のドル買戻しが優勢となったほか、時間外の米10年債利回りが上昇したことで一時129.16円まで上昇するも、その後は総じて方向感に欠ける動きとなりました。ロンドン市場・NY市場では、低調な米経済指標や、日銀が政策を再修正するとの思惑の再燃を受けて、一時127.99円まで下落しましたが、引けにかけて日銀金融政策決定会合の結果待ちムードが広がり、128.15円で取引を終えました。

-ドル円のボラタイルな値動きに注意-
 本日は日銀の政策金利/声明発表、黒田日銀総裁の記者会見、英CPI、米小売売上高、米PPI、米鉱工業生産、米ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁の発言、米ローガン・ダラス連銀総裁の発言が予定されています。
 昨日は米NY連銀製造業景気指数が-32.9と、市場予想の-8.7、前回の-11.2を大きく下回り、2020年5月以来の低水準をつけました。NY連銀製造業景気指数は、NY地区にある製造業約200社を対象に行う景況感アンケートを数値化したもので0が基準となるため、NY地区において不況と感じている製造業者が急速に増加していることを意味します。現在市場では、多くの注目が日銀金融政策決定会合に集まっているため、このネガティブサプライズに対するドル売り反応は限定的でしたが、後に続く米フィラデルフィア連銀製造業景況指数や米ISM製造業景気指数も同様の結果なら、米国経済のリセッションが本格化する未来が近いのかもしれません。その場合リスクオフの円買い圧力が高まり、ドル円下落の更なる加速が予想されます。
 本日、正午ごろに日銀金融政策決定会合の声明発表があります。連日日本の長期金利に上昇圧力がかかる中、金利上昇の抑え込みに追われる日銀の1月国債買い入れ額が過去最大額を更新したわけですが、ドル円の翌日物インプライドボラティリティ(IV)もリーマンショック以来の高水準を付けています。本日のドル円は非常にボラタイルな値動きが想定されるため、ストップロスを巻きこんだ急速な値動きに注意しつつ取引に挑みたいです。

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