130円を割り込むドル円 自立反発はみられるか
-前日サマリー-
ドル円は132.39円でオープン。東京市場では、日銀が金融緩和の副作用を点検するとの報道や本邦20年債利回りが1.4%台を突破したことなどを受け、131.37円まで円高が進行。ロンドン勢の参入後も日本国債先物の売却による円高トレンドは継続、米消費者物価指数では予想通りのインフレ鈍化が観測されたことでドル円は130円を割り込むと129.50円まで下落しました。バイデン大統領の会見では目立った発言はなく、ドル円への影響は限定的となりましたが、その後も下落の勢いは止まらず一時129円を割り込みました。そこからは小反発となり129.30円で取引を終えました。
-130円を割り込むドル円 自立反発はみられるか-
本日のイベントは、中国貿易収支、英GDP、ミシガン大学消費者信頼感指数、日米首脳会談、米大手金融機関の決算発表が予定されています。
日銀の大規模緩和に伴う副作用点検についての報道から来週の日銀金融政策決定会合における追加の政策修正への警戒感が高まり、米国のインフレ鈍化もドル円の下落を後押ししたことで昨日は3円以上の下落幅を見せました。もっとも大きく突っ込んだため、東京市場から自立反発となる可能性は考慮しておきたいです。
昨日発表された米消費者物価指数は総合部門が6カ月連続での鈍化となり、次回FOMCでの利上げ幅は0.25%を織り込みました。一部のタカ派は、ターミナルレート(利上げ最終地点)について5%を超える水準を求めていますが、市場予想では5%未満となっており、これはあと2回の利上げで到達する水準です。市場観測に変化がなければ以前のようなドル買いに傾倒するとは考えにくいため、ドル円が自立反発となった場合でも上値は重くなるかもしれません。