FXレポート

日金融政策の行方 政府は共同声明の改定を検討か

-前営業日サマリー-
 ドル円は136.01円でオープン。東京市場では先週末の政府と日銀が定めた共同声明見直し論浮上との報道から、従来の大規模金融緩和が後退するとの思惑が広がり、先週の終値から70銭程度の円高水準で取引を開始。東京勢参加後には窓を埋める形で136.61円まで上昇するも、その後は伸び悩み、上値を切り下げる展開となりました。ロンドン市場では、序盤ドル売りが先行。一時135.76円まで安値を広げましたが、時間外の米長期金利の上昇にも支えられ下げ渋り、136円中盤まで値を戻しました。NY市場でもドル円は上値を伸ばし137.16円と日通し高値を更新したものの、買いが一服し、最終的に136.92円で取引を終えました。

-日金融政策の行方 政府は共同声明の改定を検討か-
 本日のイベントは、豪RBA議事録公表、日政策金利/黒田日銀総裁記者会見、加小売売上高、米住宅着工件数が予定されています。 
 先週末、岸田政権が来年4月に就任する次期日銀総裁と協議し、2013年の政府と日銀による共同声明を初めて改定する方針であるという一部報道が伝わりました。この報道を受けて、週明けのドル円は70銭程度円高の水準で取引を開始しました。改定は次期日銀総裁が就任する4月9日以降とされていますが、今後、改定に対しての追加の情報が明かされれば、ドル円の値動きにインパクトを与えると考えられます。仮にマイナス金利解除など日本銀行の早期政策変更を想起させるような内容であった場合には、日米金利差縮小から円買いへの圧力が強まることが考えられるため、共同声明改定から始まる日金融政策の行方には注目が集まります。
 そんな中、本日は日銀の金融政策決定会合と黒田日銀総裁の記者会見が予定されています。次期日銀総裁の有力候補の1人として知られる、中曾・前日銀副総裁は「(日銀は)引き締め方向のアクションはとりにくいのだろう」と発言をしていることからも、金融引き締めを示唆するような発言が広がった場合には、サプライズとなり突発的な円買いの動きが予想されます。そのため、記者会見の内容には注視して本日も取引に臨みたいです。

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