FXレポート

米国では11月頭にFOMC、英新首相にスナク氏

-前営業日サマリー-
 ドル円は148.92円でオープン。東京市場のドル円は前日のNY市場の流れを引き継ぎ148円台後半での落ち着いた相場展開となりました。東京午前に一時148.51円付近まで軟化する場面がみられるも下値は堅く、その後は再び148円台後半に戻しました。その後も介入の警戒感から上値は抑えられており、ロンドン市場でも動意薄の展開が続きました。ただ、21時過ぎに米長期金利が低下したことでNY市場に入るとドル安の流れに、さえない米指標結果もドル売りを誘いドル円は147円中盤まで下落しました。一方で、スナク英新政権の経済政策・財政改善への期待感や英国債市場が落ち着きを取り戻していることなどを背景にポンド優勢の地合いとなりました。ドル全面安の展開も追い風にポンドドルは上昇、1.149ドルまで上値を広げました。ドル円は買戻しが入るも148円台半ばまでは届かず、147.92円で取引を終えました。

-米国では11月頭にFOMC、英新首相にスナク氏-
 本日のイベントは、NZ企業景況感、豪第3四半期消費者物価指数、加BOC政策金利/マックレムBOC総裁記者会見、米新築住宅販売件数/5年債入札が予定されています。
 米国では11月1~2にかけて米連邦公開市場委員会(FOMC)が予定されています。足元で高インフレが鎮まる気配が乏しいことを踏まえ4会合連続となる0.75%の大幅利上げに動く可能性が高く、金利先物市場の動きから政策金利の先行きを予想するフェドウォッチでは0.75%の利上げ予想が9割以上に達しています。ドル円は政府・日銀の為替介入による警戒感は残りつつもFOMCでの大幅利上げ予想を支えに上昇していますが、11月の会合ではその次の12月の会合での利上げ幅縮小に向けた見解を示される可能性もあるため、この点が焦点となりそうです。パウエルFRB議長はかねてより0.75%の利上げが「異例の大きさ」だと指摘しており、どこかのタイミングで利上げペースの減速に踏み切る公算が高いです。昨日発表された消費者信頼感指数は予想106.65に対して結果が102.5となり予想を下回る結果となり、24日に発表された製造業PMIも予想を下ぶれる結果となりました。仮に次回の会合でハト派的な発言がなされた場合には、ドル安に大きく傾く可能性も考慮しておきたいところです。
 英国ではトラス首相の辞任に伴う保守党の党首選でジョンソン元首相の電撃復帰が回避され、堅実な政策手腕に定評のあるスナク元財務相が後継首相に選ばれました。英国では初のアジア系首相となり、過去200年の中では最も若い首相(42歳5か月)となりました。財政規律を重視する同氏の就任により、トラスショック後に広がった金融市場の不安感は後退したとみられますが、どのような舵取りをしていくのかはまだ不透明な部分もあるため今後の発言に注目が集まります。英国では10月31日に中期財政計画の発表が予定されており、その場で追加の増税や歳出削減策を公表する可能性があります。
 各国イベントが集中しており、目が離せません。引き続き市場動向を注視しながら取引に臨みたいです。

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