FXレポート

引き続きポンドに警戒 米コンファレンス・ボードに注目

-前日サマリー-
 ポンド円は154.89円でオープン。先週末からの下落トレンドは継続し、ポンド売り優勢の展開となりました。特に東京市場では1ポンド154.58円から一時148.74円まで約6円もの急落となりましたが、その後は徐々に下値を切り上げました。ロンドン市場では英中銀による緊急利上げ観測からポンドは大きく上昇、急落前の水準まで回復すると157.20円まで上値を伸ばしました。NY市場では、ベイリーBOE総裁の声明から緊急利上げ観測が後退すると再度153.86円まで下落、その後は横ばいの推移となり、154.72円で取引を終えました。

-引き続きポンドに警戒 米コンファレンス・ボードに注目-
 本日はパウエルFRB議長の発言、米耐久財受注、米ケース・シラー住宅価格指数、ブラード・米セントルイス連銀総裁の発言、米消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)、米新築住宅販売件数、米リッチモンド連銀製造業指数の発表が予定されています。
 米国の経済指標が数多く予定されていますが、本日もポンドの動きには要注意です。昨日はポンドが大きく売られたことへの防衛策から英中銀の緊急利上げが警戒されていましたが、ベイリーBOE総裁は「次回MPCで、政府の発表による需要とインフレへの影響、およびポンドの下落について完全な評価を行い、それに応じて行動する予定」との声明を発したことで次回の金融政策会合までは利上げが行われないとの見方が広まりました。発表後のポンドには失望売りが目立ちましたが、売りが一巡すると落ち着いた値動きになりました。国債増発を計画するトラス政権と国債の売却を来月から予定している英中銀の相対する姿勢から今後もヘッドラインによって値動きが活発化する可能性が考えられるため、注視しておきたいです。
 また今晩公表のコンファレンス・ボードにも注目です。米国の民間調査会社コンファレンス・ボードが毎月、現在の景気や雇用情勢などについて5000世帯を対象にアンケート調査し、1985年を100として指数化したものです。国の経済の健全性を測る重要な指標である消費者支出の先行指標と見なされており、5 月から 7 月にかけて低下し、95.3 で底を打ちました。今回は10.4.5と前回を上回ることが予想されており、予想通りの結果であればドル買いに拍車がかかるかもしれません。しかし再び為替介入が実施される可能性や不安定なポンドの他通貨への影響を考慮すると突発的な値動きが発生しやすいため、本日もトレンドの変化を見極めながら取引に挑みたいです。

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