米重要指標ウィーク
-前営業日サマリー-
ドル円は144.13円でオープン。時間外の米10年債利回りが低下した他、黒田日銀総裁や松野官房長官、鈴木財務相などから次々に円安をけん制する発言が伝わったことで円高のトレンドを形成、週末の持ち高調整のドル売り円買いもあって141.51円まで下落しました。その後は新規の買い戻し材料はないものの、自律反発し142.82円まで上昇、142.65円で取引を終えました。
-米重要指標ウィーク-
本日のイベントは、英GDPが予定されている他、中国が休場となります。
今週は、米消費者物価指数(CPI)、米小売売上高、ミシガン大消費者信頼感指数など米重要指標が多数予定されていますが、特にCPIに注目です。市場予想は+8.1%(前年比)であり、6月の+9.1%をピークに7月の+8.5%からさらに鈍化する予想となっています。加えて、先日公表されたベージュブック(米地区連銀経済報告)でも、12地区のうち9地区で物価の伸びが弱まったと報告されました。しかしながら、ブレイナード氏が「インフレが低下する自信がつくまで、数カ月を要する」としている他、パウエル氏は「時期尚早な緩和のリスクを歴史が警告している」との見解を示しています。そのため、CPIが市場予想の通り鈍化傾向となった場合でもFRBが金融引き締めを緩めることは考えにくく基本的には0.75%利上げになると見ています。一方で、市場予想を大幅に下回る場合は、0.50%利上げ観測の高まりからドル安になる可能性も考慮しつつ取引に臨みたいです。